研究概要 |
(1)症例収集:前年度に続き,有用と思われる肝胆膵領域症例を選択し,症例28例に対して,MDCTで早期動脈相,門脈優位相,静脈相の撮影のそれぞれのデータを0.63-1.25mmに再構成したデータを得た。さらにFDG-PETによるデータ収集も14例でデータを得た。またこのうち8例ではMRI画像のデータ,MRCP画像も融合画像の対象として再構成データを得た。(2)高精細三次元画像と融合画像作成:MDCTでの三次元画像とPETの三次元画像の融合画さらにMRCPの三次元画像の融合画像の作成も試みた。前年と同様にMDCTでは,動脈系,門脈系,静脈系や各臓器をそれぞれ高精細三次元画像として作成した。PETのデータは病変の集積部の三次元画像の作成を行った。今回はさらにMRCPで胆道膵管の三次元画像の作成を行った。これら画像をworkstation上で角度や方向を変えて表示し,病変部と周囲との関係を三次元的に最も表示可能な位置で,異時相融合画像の作成を試み,さらに評価可能な融合画像の作成を試みている。(3)簡易動画表示としてのvirtual 3D viewerも今回使用し,融合画像のdataから通常のPCで360°回転させて観察可能な表示systemへの応用が可能であった。この研究成果については,一部を2007年6月にESGAR(ヨーロッパ腹部放射線学会)で発表した。
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