研究課題/領域番号 |
18591374
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | (財)先端医療振興財団 |
研究代表者 |
田沢 周作 (財)先端医療振興財団, 分子イメージング研究グループ, 研究員 (80393346)
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研究分担者 |
富永 英之 (財)先端医療振興財団, 分子イメージング研究グループ, 研究員 (00393348)
松本 圭一 (財)先端医療振興財団, 分子イメージング研究グループ, 研究員 (60393344)
千田 道雄 (財)先端医療振興財団, 分子イメージング研究グループ, グループリーダー (00216558)
坂本 攝 (財)先端医療振興財団, 分子イメージング研究グループ, 客員研究員 (40344402)
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キーワード | ATSM / FMISO / 固形癌 / 放射線治療 / 治療効果予測 |
研究概要 |
癌治療法の一つである放射線治療では低酸素状態の腫瘍細胞は放射線に対する感受性が低くなり、固形癌、特に、肺癌、頭頚部癌及び子宮頚癌において十分な治療効果が得られない。PETによって非侵襲的にイメージングすることは、固形腫瘍における低酸素領域の機能を把握し、放射線治療の治療方針を決定する上で、重要な診断方法である。本研究では、^<64>Cu-ATSMの臨床応用を実現する為の安全性を評価する第一歩として、ラットを用いた単回投与毒性試験に用いる非放射性CU-ATSM高濃度液を調製するための可溶化法について検討を行い、ラット単回静脈内投与毒性試験を実施した。 その結果、HP-□-CyD、Ursodeoxycholic acid、Tween80を可溶化剤として用いることにより、HP-□-CyD>Ursodeoxycholic acid>Tween80の順で高濃度のCu-ATSM生食溶液を得ることができた。最も溶解性が高かったHP-□-cyDを用いて臨床最大投与量の100倍と200倍の投与液を調製し、ラット静脈内単回投与毒性試験を実施した結果、一般状態、体重変化、剖検ともにCU-ATSMに起因した異常は観察されず、安全性を確認することができた。今後は、可溶化剤が放射性薬剤^<64>CU-ATSMの注射剤化に与える影響、あるいは生体内薬物動態に与える影響について検討し、^<64>Cu-ATSM注射液の臨床応用を目指したい。 一方、^<18>F-FMISOについては、^<18>F-放射性薬剤合成装置を用いた合成方法を確立し、3ロットの製造・検定データを収集後、規格設定を行った。また、体重換算で人最大投与量の100倍に相当する放射能の^<18>F-FMISO注射液を減衰後マウスに投与し、安全性を確認し、薬剤委員会承認後、安定した臨床供給を実現した。
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