• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

マシンビジョンシステムを使った新しい呼吸同期定位放射線治療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18591383
研究機関福岡大学

研究代表者

中村 和正  福岡大学, 医学部, 講師 (20284507)

研究分担者 塩山 善之  九州大学, 医学研究院, 助教 (10323304)
キーワード体幹部定位放射線治療 / 呼吸同期法 / 放射線治療
研究概要

我々は,前年度,レーザーポインタを使用した呼吸補助システムにより,呼吸時の胸腹壁の位置を被験者自身にフィードバックすることにより,息止めの位置精度を高めることを明らかとした(Nakamura, et. al.IJROBP68,2007)。
その研究結果を応用し,実際に工業用に使用されている高精度画像処理システム(マシンビジョンシステム)の位置認識機能を利用して,CCDカメラにより呼吸移動に伴う胸腹壁の変位を正確にとらえ,その情報をヘッドマウントディスプレイ(HMD)にてフィードバックするシステムを開発した。5名のボランティアでの実験により,このシステムはbreathreath holding techniqueにおける呼吸停止位置精度を高められることを明らかにした(Yoshitake,Nakamura, et. al.Radiat Med 26,2008)。
しかし,このシステムは工業用に開発されたマシンビジョンシステムを用いるため,操作が煩雑であった。そこで,我々は,breath holding techniqueによる呼吸同期放射線治療専用のソフトウェアおよびシステムを開発した。システムは36万画素CCDカメラ,情報処理用PC,操作者モニタ,患者用モニタより成るマシンビジョンシステムである。ソフトウェアは,CCDカメラにて患者腹壁上のマーカーを認識,モニタ上にその動きを波形として表示する。患者用モニタ上に息止めのための目標領域が設定され,被験者はこの領域内で呼吸を停止するように指示される。また,呼吸停止の時間は,息止め時間の目安としてヘッドマウントディスプレイ等のモニタに表示される。また,本システムの位置認識精度は,ほぼ±0.5mm以内であった。
現在,本システムを実際の体幹部定位放射線治療をおこなう患者の息止め照射に利用し,その精度,有用性を検証中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Breath-hold monitoring and visual feedback for radiotherapy using a charge-coupled device camera and a head-mounted display: system development and feasibility2007

    • 著者名/発表者名
      Yoshitake T, Nakamura, et. al.
    • 雑誌名

      Radiat med 26

      ページ: 50-55

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 体幹部定位放射線治療におけるEPIDポータル画像を用いたターゲット位置のずれ量推定方法の開発2007

    • 著者名/発表者名
      穴井 重男, 有村 秀孝, 吉留 郷志, 中村 和正, 他
    • 雑誌名

      日本放射線腫瘍学会誌 19

      ページ: 245-252

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Reproducibility of the abdominal and chest wall position by voluntary breath-hold technique using a laser-based monitoring and visual feedback system2007

    • 著者名/発表者名
      Nakamura K, et. al.
    • 雑誌名

      Int J Radiat Oncol Biol Phys 68

      ページ: 267-272

    • 査読あり
  • [学会発表] CCDカメラを用いた呼吸同期システム2007

    • 著者名/発表者名
      中村 和正, 他
    • 学会等名
      日本放射線腫瘍学会第20回学術大会
    • 発表場所
      福岡市
    • 年月日
      20071213-15

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi