研究課題
基盤研究(C)
(1)ガラス線量計の精度測定(2)LiF TLD線量計の精度測定とSupralinearityの測定(3)I-125線源周囲における吸収線量の実測(4)ミニチュアTLD線量計の精度測定LiF TLD-100素子200個とガラス線量計Dose Ace60個を3回にわたり東京医科歯科大学病院でのコバルト校正(照射野10x10cm,0.5cm深、1Gyないし2Gy)を実施した。校正定数とその繰り返し精度を求めた。ガラス線量計はすべて1%程度の精度で測定できること、LiF TLD-100は25%程度の素子は2%以内の精度で測定できることを確認した。I-125シード周辺の水ファントーム中の線量分布をLiFTLD-100(繰り返し精度が1%以内のみ使用)とガラス線量計を使って測定した。I-125のシードアッセイから求めた空気カーマ強度と、アメリカの低エネルギー線源の線量測定法プロトコール(TG-43U1)を用いた線量分布計算(EGSnrcMPによるモンテカルロ法)を行い、LiF TLD-100とガラス線量計による実測値と比較した。計算値では、0.1MeV以下の光子に対しては、固体線量計の原子番号が大きくなると水と比較して光電効果が多くなり、過大な反応を示す。27keVのI-125では、LiFは1.4倍、DoseAceでは4倍もの光電効果による線量が予測された。実測値は、計算値に対して、LiFTLD・100では1.4-1.8倍、ガラス線量計では2-7倍の反応を示し、モンテカルロ法による計算結果を裏付けた。この結果は、今後のin vivo線量実測値の解釈上、重要な基礎データとなる。それとともに、国内で急速に用途の広がっているガラス線量計がI-125の実測には適さないことを明確に示し、学会発表を通じ警鐘を鳴らすこととなった。In vivo線量実測に備えて、LiF TLD-100よりも空間分解能の高いミニチュアTLD線量計を300個入手し標準照射による精度測定を開始した。
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すべて 雑誌論文 (5件)
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Int J Radiat Oncol Biol Phys (in submission) (in press)