研究課題/領域番号 |
18591399
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 独立行政法人放射線医学総合研究所 |
研究代表者 |
明石 真言 独立行政法人放射線医学総合研究所, 緊急被ばく医療研究センター, センター長 (10222514)
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研究分担者 |
蜂谷 みさを 独立行政法人放射線医学総合研究所, 緊急被ばく医療研究センター, 主任研究員 (00198756)
中山 文明 独立行政法人放射線医学総合研究所, 緊急被ばく医療研究センター, 主任研究員 (50277323)
富永 隆子 独立行政法人放射線医学総合研究所, 緊急被ばく医療研究センター, 研究員 (50415436)
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キーワード | TNFα / 放射線障害 / ノックアウト |
研究概要 |
放射線被ばく時に産生されるTNFαの役割を明らかにし、被ばく医療に役立てるため下記の実験を行った。 【TNFα knock out(k/o)マウスの放射線感受性の検討】 対照(Wt)及びk/oマウスに全身照射し生存率を調べた。6Gy以上になるとk/oマウスの方が放射線に対して感受性が高い傾向があるが、Wt、k/o両マウスとも照射後18日までに全匹死亡した。5Gy照射では、Wt、k/oマウスそれぞれ生存率が10日目で約95%、30%、30日では65%、15%と、大きな差があった。このことからk/oマウスの方が放射線に対して高感受性である事が示された。死因については剖検において、肝臓の疑いがもたれたが、現在、病理学的および生化学的に検討中である。また、放射線に対する感受性の違いを調べるために下記の実験を行った。 【TNFα knock outマウスの消化管放射線感受性の検討】 照射したマウスの小腸の組織切片を作成し、crypt assayを行った。照射線量によりクリプト数は減少したが、両マウスに差が認められなかった。また、TUNEL染色によるクリプトのアポトーシスにも差が認められなかった。 【TNFα knock outマウスの臓器別放射線感受性の検討】 照射マウスより、末梢血、骨髄を採取し、血球数・分画を測定したが、両マウスに差が認められなかった。血液、唾液中のアミラーゼにおいても差が見られなかった。唾液腺における放射線誘導アポトーシスも差が認められなかった。 【TNFα knock outマウスにおけるROS産生の検討】 各臓器の抗酸化酵素であるMnSOD、CuSOD、カタラーゼの活性を検討中である。
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