研究課題/領域番号 |
18591441
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
蒲原 英伸 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (90398222)
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研究分担者 |
馬場 秀夫 熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (20240905)
岩瀬 広敬 熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 教授 (40211065)
猪山 堅一 熊本大学, 医学部附属病院, 助教授 (10040536)
石河 隆敏 熊本大学, 大学院医学薬学研究部, 助手 (00343351)
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キーワード | チロシンキナーゼレセプター / コラーゲン / 癌細胞 / 間質浸潤(転移) / RNA干渉 |
研究概要 |
1.DDR1の癌細胞における機能解析ため、DDR1b Isoformの高発現細胞株(MCF7)を用いてレトロウイルスにより恒常的にshDDR1を発現させるstable cell lineを樹立した。Mock細胞と比較して、DDR1のknock down cell (KID)は、形態学的に細胞間接着が解離し偽足を伸長した。この変化はコラーゲン存在下では顕著であるが、コラーゲン非存在下でも確認された。また、Confocal microscopeを用いた解析により、KID細胞では上皮間でのE-cadherin発現が減少し、細胞内へ移動していた。 2.K/D細胞の生物学的特徴を明らかにするため、細胞増殖・造腫瘍・運動・浸潤能について検討した。K/D細胞では、いずれの解析法においても有意な活性促進が観察され、特に運動能、浸潤能においては著明であった。また、これらの活性はIntegrin beta1中和抗体、PI3K阻害剤の存在下で有意に抑制された。 3.K/D細胞において、FAK、Cas1のリン酸化が促進していた。FAK、CasはIntegrin結合蛋白であり、DDR1をknock downすることによって、integrinを介したシグナル伝達が活性化された。また、免疫沈降解析により、DDR1とEAK、Casは互いに結合していた。つまり、DDR1(特にDDR1b)はIntegrinの活性(癌細胞をtransformさせ、間質浸潤を促進。)を負に制御している可能性が示唆された。 4.DDR1のmajor isformのDDR1aとDDR1bの機能解析ため、DDR1aの発現がdominantである高転移細胞株(MDA-MB-231)を用いて、DDR1aとDDR1b各々のoverexpressionさせたstable cell lineを樹立した。
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