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2006 年度 実績報告書

オーダーメイド乳癌化学療法を目指した乳癌幹細胞の分離とその生物学的特性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18591447
研究種目

基盤研究(C)

研究機関近畿大学

研究代表者

綿谷 正弘  近畿大学, 医学部, 助教授 (00220856)

研究分担者 乾 浩己  近畿大学, 医学部, 講師 (40278677)
橋本 幸彦  近畿大学, 医学部, 講師 (50319703)
キーワード乳癌 / 乳癌幹細胞 / 化学療法 / 薬剤感受性 / 生物学的特性
研究概要

乳癌腫瘍は、自己複製能と分化能そして高い腫瘍形成能を有する乳癌幹細胞と、乳癌幹細胞から発生する乳癌非幹細胞のヘテロな細胞集団からなっている。本研究は、乳癌幹細胞とみかけ上の乳癌細胞との薬剤感受性の差を明らかにし、オーダーメイドの乳癌化学療法を確立することを目的としている。乳癌ではFU系抗癌剤が繁用されていることから、FU系抗癌剤のターゲットであるピリミジン生合成経路の律速酵素であるThymidylate Synthase(TS)を薬剤感受性因子として着目した。まず予備実験として29例の正常乳腺・癌・転移リンパ節組織でTS遺伝子プロモーター領域の遺伝子多型を解析した。その結果、正常乳腺組織では29例中25例においてTS遺伝子プロモーター領域の2repeat/3 repeats(2R/3R)であったが、これら25例の癌組織では16例でTS遺伝子プロモーター領域が2repeat/3repeatsで、残り9例では2repeats(2R)の欠失が認められた。転移リンパ節巣ではTS遺伝子プロモーター領域2R/3Rであった16例中2例に新たな2Rの欠失が認められた。TS遺伝子蛋白発現は、乳癌組織および転移リンパ節組織のいずれにおいてもTS遺伝子プロモーター領域2R/3R症例と比べ2R欠失例で有意差は認められないもののTS発現量は多い傾向が見られた。今後は、術前化学療法にFU系抗癌剤が投与された症例と投与されない症例での乳癌原発巣および転移リンパ節巣におけるTS遺伝子プロモーター領域の遺伝子多型とTS遺伝子蛋白発現を検討する。平成18年12月末まで術前にFU系薬剤としてcapecitabinが投与された4例とcapecitabinが投与されなかった症例で、腫瘍消失効果と原発巣および転移リンパ節巣におけるTS遺伝子プロモーター領域の遺伝子多型とTS遺伝子蛋白発現を検討中である。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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