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2006 年度 実績報告書

大腸癌に対する新たな放射線化学治療の感受性増強法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18591466
研究種目

基盤研究(C)

研究機関徳島大学

研究代表者

西岡 将規  徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (50398020)

研究分担者 三宅 講太郎  徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (20403727)
堀 均  徳島大学, 大学院ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (90119008)
永澤 秀子  岐阜薬科大学, 創薬化学, 教授 (90207994)
宇都 義浩  徳島大学, 大学院ソシオテクノサイエンス研究部, 助教授 (20304553)
キーワード大腸癌 / 放射線 / 低酸素 / 感受性 / 外科 / 転移 / 血管新生 / 増感剤
研究概要

[背景・目的]
癌の基本的環境である低酸素は癌治療において避けることのできない問題のひとつである。低酸素下における癌細胞は放射線感受性が低く、放射線治療に対する抵抗性が高い。TX-1877(低酸素細胞放射線増感剤)は低酸素細胞において酸素に類似した働きをすることにより放射線感受性を高める。更にTX-1877は腫瘍の血管新生阻害作用、転移抑制作用も有すると報告されている。大腸癌に対する新たな放射線化学療法の感受性増強法を開発することを目的とした。
[方法・結果]
・膵臓癌におけるTX-1877の放射線増感効果、増殖抑制効果の検討
低酸素細胞放射線増感剤TX-1877は膵臓癌のxenograft modelにおいて放射線増感作用だけでなく、腫瘍の増殖抑制効果を有することを明らかにした。また、血管新生因子であるVEGF、bFGF、IL-8、MMP-9 mRNA、蛋白発現を検討したところ、全ての血管新生因子の発現が抑制されTX-1877による血管新生抑制効果を明らかにした。さらにxenograft modelを用いてTUNEL染色によりアポトーシスをについての検討を行いTX-1877によるアポトーシス誘導を明らかにした。
同所性モデルにおいてはTX-1877による生存率改善を確認し、肝転移モデルではTX-1877による肝転移抑制を確認した。すでに我々は膵癌細胞により、低酸素関連遺伝子、血管新生関連遺伝子についての解析を終了している。
・大腸癌におけるTX-1877の放射線増感効果の検討
Balb/cヌードマウスの背部に大腸癌細胞(HCT116)を移植し異所性モデルを作成した。皮下モデルの放射線療法においてTX-1877併用による副作用のない腫瘍の増殖抑制効果を明らかにした。現在、同所性モデルを作成し膵癌同様にTX-1877の放射線増感効果、増殖抑制効果の検討中である。
[今後の予定]
・大腸癌におけるTX-1877の血管新生阻害作用のメカニズムについて
同所性モデルにおいてHIF-1α、VEGF、bFGFのmRNA、蛋白発現を検討し、大腸癌におけるTX-1877の血管新生阻害作用のメカニズムを解明する。
・大腸癌におけるTX-1877の転移抑制効果のメカニズムについて
大腸癌の転移性モデル(肝転移、肺転移)を作成し、転移関連因子であるMMP2、7、9やE-selectin、Integrin-αvβ3,α2β1,α3β1についてmRNA、蛋白発現を検討する。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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