研究概要 |
1.Decorinを用いたスキルス胃癌細胞の浸潤抑制効果に関する検討 Double chamberを用いたinvasion assayにより、当科で樹立したスキルス胃癌細胞OCUM・2MD3の浸潤能を検討しdecorinの添加による浸潤能抑制効果を検討した。Decorin(sigma社)を1ug/ml,10ug/ml,100ug/ml添加することにより、OCUM-2MD3の浸潤能はそれぞれ、67%、43%、16%に抑制された. TGF-β の添加によるOCUM-2MD3の浸潤能促進作用はDecorinを1ug/ml,10ug/ml,100ug/ml」添加することにより、80%、58%、44%に抑制された。 胃壁線維芽紬胞培養上清の添加によりOCUM-2MD3の浸潤能は促進され、その促進作用は培養上清中のTGF-βによることがこれまでの研究結果によりわかっているが、さらにDecorinを1ug/ml,10ug/ml,100ug/ml添加することにより、OCUM-2MD3の浸潤能はそれぞれ、83%、66%、39%に抑制された.,事在はRT-PCRにてヒト線維芽細胞よりDecoh遺伝子のcDNAを作成し、これをペクターに組み込んでいる段階である。 2.SiRNAを用いたTGF-βtype II receptor遣伝子ノックダウンによるスキルス胃癌浸潤抑制に関する検討 TGF-βtypeII receptor遺伝子の発現抑制に有効とされるvalidated SiRNA(Nnbion社)を用いて、QCUM・2MD3細胞においてTGF-β type II receptorの発現抑制効果を示すことを、フローサイトメトリーにて確認している。 現在はこのSiRNA添加によるOCUM・2MD3の浸潤抑制効果を検討中である。
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