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2006 年度 実績報告書

プロテインチップを用いた膵癌特異的血清蛋白の同定と膵癌早期診断・治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18591501
研究種目

基盤研究(C)

研究機関千葉大学

研究代表者

野澤 聡志  千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (30345582)

研究分担者 宮崎 勝  千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (70166156)
清水 宏明  千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (80272318)
吉冨 秀幸  千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (60375631)
竹内 男  千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (20400822)
川本 潤  千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (90400910)
キーワードプロテオーム / 癌 / 蛋白質 / 発現制御 / 膵臓癌
研究概要

ProteinChip Systemを用いて、当科で手術施行された浸潤性膵管癌20例の術前術後血清において、同一個体問で術後に有意に低下した蛋白を4種類見つけ、その中の分子量約6000Daの1蛋白を精製、単離、同定した結果、ApolipoproteinC-1(ApoC-1)であることを見出した。これら20例の術前血清中のApoC-1蛋白をSELDI-TOF-MS解析によるPeak intensityの高さにより高低2群に分けると高値群では低値群に比べ有意に生存期間が短かった(p=0.0328)。膵癌組織でのApoC-1蛋白発現量と局在をWestern blot法及び免疫染色法にて確認したところ正常膵組織及び正常膵管に発現は認められず、膵管癌組織の細胞質に発現を認めた。続いて、膵癌組織(n=13)の癌部、非癌部のmRNA発現量をQuantitative-PCRにて確認したところ、ApoC-1/GAPDHratioで癌部は非癌部より平均値約252倍(10〜1719倍>であり、中央値にて2群に分けると血清と同様に高値群では低値群に比べ生存期間が有意に短かった。これによりApoC-1のmRNA発現量も予後と相関することが示唆された。
4種の膵癌細胞株MIAPaCaII,PanC-1,CFPAC-1,AsPC-1において、ApoC-1mRNAの発現を特異的siRNAを用いて抑制することによりApoC-1の癌細胞での機能解析を行った。このシステムではApoC-1mRNAは膵癌細胞野生株の10%程度に減少することを確認し、次にMTTassayを用い細胞増殖能を検討すると、siRNAにてApoC-1の発現を抑制することで、4つの細胞株すべてで非特異的control-siRNAに比べ有意に増殖能が低下した。以上よりApoC-1が膵癌細胞の増殖に関与している可能性が示唆された。

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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