研究課題/領域番号 |
18591536
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
赤坂 純逸 東北大学, 病院, 助教 (80343044)
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研究分担者 |
田林 晄一 東北大学, 医学系研究科, 教授 (90142942)
井口 篤志 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (90222851)
小田 克彦 東北大学病院, 講師 (60323002)
川本 俊輔 東北大学, 医学系研究科, 助教 (20400244)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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キーワード | Toll-like receptor / 心臓移植 / 冠動脈硬化 / 虚血再灌流障害 / interleikin-1 beta |
研究概要 |
虚血再灌流障害にたいするToll-like receptorの関与を検索するために大動物を用いた実験を行なった.15-18kgのブタをドナーおよびレシピエントとして人工心肺下に同所性心臓移植を行なった.大動脈遮断、6時間の心保存ののち再灌流後、2時間で心筋の標本を採取した。形態学的な検索として、potassium pyroantimonate法でミトコンドリア内のカルシウムの蓄積を観察した。即ち、cacodylate-buffered 2.5% glutaraldehydeで心筋組織を固定し、電子顕微鏡(Philips CM10)で観察し、ミトコンドリア内にはカルシウムの沈着を定量化した。心筋のinterleukin-1 beta (IL-1beta), IL-10およびtumor necrosis factor alpha (TNF-alpha)をエライザキットを用いて測定するための予備実験を行なった。 小動物の実験では、150-200gのLewis ratをドナー、150-200gのFischer ratをレシピエントとし、また、Lewis ratをドナー、およびレシピエントとして心移植を行った。免疫抑制剤として、サイクロスポリンA (CsA) 10mg/kg/日を皮下注した。心移植手技はOno-Lindsey 法に準じて行った。Lurieらの方法でsclerotic grading score(SGS)として表わした冠動脈硬化は、allograftでは有意に高いことを確認した。このモデルをもちいて心筋中のIL-1 receptor、IL-1 beta、IL-6およびTNF-alphaのmRNAの発現を測定する方法について検討して心臓移植後の冠動脈硬化症に対するtoll-like receptorの関与を検索するために、まず、allograftとisograftで、冠動脈硬化症の程度が異なることを確認した。これは、150-200 g のLewis ratをドナー、150-200 g のFischer rat をレシピエントとし、また、Lewis ratをドナー、およびレシピエントとして心移植を行った。免疫抑制剤として、サイクロスポリンA (CsA) 10mg/kg/日を皮下注した。Toll-like receptorの関与を検索する目的で、macrophage infiltration、Toll-like receptor-2、-4について使用した薬剤、拒絶反応との関係から検索した。これらは心臓移植の長期生存成績を向上させる重要な研究であると考えている。
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