研究課題/領域番号 |
18591548
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
松岡 順治 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (30332795)
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研究分担者 |
田中 紀章 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (10127566)
深澤 拓也 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (20379845)
田中 廣壽 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00171794)
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キーワード | プロモータ / 肺癌 / グルココルチコイド / 肺胞サーファクタントプロティンA / TTF1 / hTERT / Gefitinib / 遺伝子治療 |
研究概要 |
平成18年度は、治療抵抗性非小細胞肺癌に細胞死を誘導できるベクター開発と細胞株を用いた機能評価、K-Ras変異型肺癌モデルマウスの作製および予備実験を行った。 (1)肺癌特異的細胞死誘導型ベクターの開発 TTS systemによりpro-apoptotic遺伝子Baxを発現できるリコンビナント・アデノバイラルベクター・Ad-TTS/Baxを作製しin vitroにおいてBax発現を確認。さらに293細胞を用いたベクターの増幅、精製、plaque assayによる濃度測定を終了した。 (2)肺癌特異的Bax発現と細胞死誘導のin vitroにおける検討 当該ベクターは肺腺癌に特異的にBaxを発現および細胞死を誘導した。またマウスES細胞、ヒト間葉系幹細胞を含む、ヒト正常細胞に対して細胞死の誘導は認められなかった。またGefitinib(イレッサ)耐性肺癌細胞株に対しても当該ベクターは細胞死を誘導することが可能であった。 (3)デキサメタゾンによる細胞死制御能のin vitroでの検討 Western blot解析およびFlow cytometry解析により肺癌細胞に誘導されるBax発現量はデキサメタゾン(500nM)にて著しく減少し、細胞死は抑制された。 (4)肺腺癌モデルマウスの作製 共同研究者であるCincinnati Children's Medical CenterのWhitsett A.Jeffrey教授より2系統のトランスジェニックマウスの供与を受け、独立飼育復交配を行い、目的のDouble transgenic mice(CCSPrt-TA x KRAS4b^<12b>)を作製した。現在Doxycyclin投与を行い肺癌化を行うとともに、リコンビナント・アデノバイラスベクター:Ad-CMV/GFPの経気管投与を行い至適バイラス濃度の検討を行っている。 上記(1)-(3)検討結果について論文発表を行った(後述)。
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