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2007 年度 実績報告書

KGFを用いた気管軟骨創傷治癒の人為的コントロールの検討

研究課題

研究課題/領域番号 18591556
研究機関長崎大学

研究代表者

田川 努  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (20363492)

研究分担者 永安 武  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80284686)
山崎 直哉  長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (70404217)
キーワードKGF / 気管軟骨 / 創傷治癒 / 肺移植 / 人工気管
研究概要

ラット気管軟骨欠損を大きくすると、術後に出血による窒息や、周囲組織による圧迫狭窄が生じるため、欠損の大きさを1mmとした。これは手技的に、ラット気管前面に作成し、かつ計測し得る最小の欠損であるKGF投与方法としては、ハイドロゲルシートを用いるごとで、その徐放性投与が可能となった。全麻下にラット気管を露出し、第四気管軟骨前面に1mmの欠損を作成。KGF10μgを含浸させた5mm角のハイドロゲルシートで欠損部を被覆し、術後3、5、7、14、28日後の気管軟骨を摘出。その創傷治癒の経過を観察した。結果、コントロール群とKGF投与群では軟骨再生に有意差が認あられなかった。可能な限り再生が促進されやすいよう、気管軟骨に尖刃刀で縦切開のみを加えたモデルを作成し、同様の検討を行ったが、気管軟骨再生に差は認められず、KGF、KGF受容体、PCNA免疫染色でも差を認めなかった。
in vitroにおいて、KGFが軟骨細胞増殖を促進することはすでに確認しているが、今回in vivoでは気管軟骨再生を誘導することができなかった。被覆するべきハイドロゲルシートの大きさで、投与可能な薬液量が限定される。今回のモデルにおける投与可能量としてKGF10μgは最大量であったが、局所における軟骨再生を促進するには不足であったのかもしれない。また、気管という性質上、欠損部に呼吸性の運動があることや、気管内分泌物の直接的暴露が生じるといった環境の問題も、軟骨再生を妨げる一因と思われた。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2012-10-01  

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