肺気腫モデルに対するKGF遺伝子導入の効果について検討している。 当初の計画通り、SDラットに経気管的に75Uエラスターゼを投与し、ラット肺気腫モデルを作成した。エラスターゼ投与後0日目にKGFプラスミド100〜800μg/bodyをelectroporation法にて下腿筋内に投与した。しかし、蛋白発現が充分に得られず、導入条件の変更などを行ったが改善は得られず、原因も不明であった。 そこで、必要量が相対的に少量でよいマウスを用いて同実験を行った。BALB/cマウスに7.5Uエラスターゼを投与し、肺気腫モデルを作成した。エラスターゼ投与後O日目にKGFプラスミド80μg/bodyをelectroporation法にて下腿筋内に投与した。KGF蛋白発現および肺への影響を検討している。現在、KGFプラスミド投与モデルにおいて肺上皮細胞におけるPCNA陽性細胞が多く見られる傾向があり、肺上皮の増殖を喚起している可能性がある。 現在マウスモデルにおいてさらにモデル数を増やし、検討を進めているところである。
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