研究概要 |
1)胸腔内への抗癌剤投与の安全性とその至適容量の設定 非担癌ヌードマウス左胸腔内に抗癌剤(アリムタ)を注入、胸腔内への単回投与によるショックなどの急性毒性、体重減少を指標とした慢性毒性、生存期間の評価を行い胸腔内単回投与の最大投与量の決定を試みた。 アリムタの胸腔内への単回投与によるショック死は認められなかった。体重減少を指標とした慢性毒性の評価では投与後10%以上の体重減少を認めず、マウスの成育に伴い体重は増加した。またすべてのマウスは胸腔内への単回投与1ヵ月後、生存を確認した。 2)アリムタと他剤との併用効果判定 In vitroでの検証として、悪性胸膜中皮腫細胞株(H28,211H)に対して、アリムタ、シスプラチン、ジェムザールの単剤投与における増殖抑制効果を認め、続いてH28におけるアリムタ、ジェムザール併用同時投与の増殖抑制効果を専用ソフト(calcusis)を用いて、解析を行った。その結果、H28におけるアリムタ、ジェムザールの同時併用では、併用効果は認められなかった。
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