• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

肺癌間質における炎症応答と癌増殖

研究課題

研究課題/領域番号 18591569
研究機関久留米大学

研究代表者

高森 信三  久留米大学, 医学部, 准教授 (50197208)

研究分担者 寺崎 泰宏  久留米大学, 医学部, 助教 (30279187)
木村 祐介ノーマン  久留米大学, 医学部, 助教 (90360297)
キーワード肺癌 / マクロファージ / 血管新生 / 癌間
研究概要

がん間質に浸潤してくる単球/マクロファージや線維芽細胞はがんの悪性度進展に深く関与していることが,近年注目を集めている。本研究では炎症性サイトカインに応答する腫瘍の増大やがん血管新生におけるマクロファージの関わりを検討した。
炎症性サイトカインIL-1・を高生産する肺癌細胞LLC/IL-1・は腫瘍増殖連度や新生血管密度さらにマクロファージの浸潤率においてIL-I、非生産肺癌細胞LLC/neoに較べ著明に高かった。背部皮下腫瘍モデル実験系でLLC/IL-1・瘍はLLC/neo腫瘍に較べ明らかに血管新生の誘導活性が高かった。マクロファージをLLC/IL-1・と共培養すると,血管新生因子(VEGFやIL-8)やMMP9さらにケモカインMCP-1の生産がLLC/neoとの共培養に比べ著明に上昇していた。外来性IL-1・やがんが生産するIL-1・によってIL-8, VEGF, MCP-1またMMP9が上昇するメカニズムとしては転写因子NF-kBやAP-1(Jun/Fos)の活性化が関与していた。炎症とがんの進展は密接に関連していることがよく知られているが,本結果は炎症によるがん血管新生誘導とがん増大への関与にマクロファージの活性化が重要な役割を担っていることを示した。今後,がん間質の炎症応答を標的とするがん治療戦略の一つとなる可能性がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] InflammatoryInflammatory stimuli from macrophages and cancer cells synergistically promote tumor growth and angiogenesis2007

    • 著者名/発表者名
      Kimura YN, Watari K, Fotovati A, Hosoi F, Yasumoto K, Izumi H, Kohno K, UmezawaI K, Iguchi H, Shirouzu K, Takamori S, Kuwano M, Ono M
    • 雑誌名

      Cancer Science 98

      ページ: 2009-2018

    • 査読あり
  • [学会発表] The role of macrophages in tumor growth and angiogenesis by lung cancer cells-inhibition by bisphosphonate-liposomes2006

    • 著者名/発表者名
      Kimura YN, Nakao S, Basaki Y, Ueda S, Takamori S, Shirouzu K, Kuwano M, Ono M
    • 学会等名
      American Association for Cancer Research
    • 発表場所
      Washington DC,USA
    • 年月日
      20060401-05
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi