研究課題
基盤研究(C)
初代培養アストロサイトにおいて、基礎状態ではほとんど認められなかったCNP mRNAはPACAP添加により経時的・用量依存的にその遺伝子発現は増大していった。さらに、CNP特異的radioimmunoassayを用いて、培地中のCNPの分泌量を測定したところ、遺伝子発現と同様に、PACAP添加により、経時的・用量依存的にCNPの分泌量は増大していった。対して血管内皮やマクロファージにおいてCNPの産生を増大させるTGF、TNF、IL-16、LPS、TPAなどの因子ではアストロサイトにおいてはCNPの産生は増大しないことから、中枢神経と末梢組織でのCNP生合成・分泌の調節機構は異なることが明らかになった。次に、中枢神経におけるCNPの機能について検討を行った。初代培養アストロサイトや神経細胞において、CNP添加を行うと経時的・用量依存的に細胞内のcyclic GMPの産生が増大することが明らかになった。また初代培養神経細胞及び、アストロサイトにおいて実験的虚血条件下培養下におけるCNPの作用について検討、まず低酸素条件で初代神経細胞4時間、アストロサイトは6時間培養を行った後、虚血条件を解除、グルコース、血清を添加し引き続き24時間培養した。結果、神経細胞においてCNPは実験的虚血条件下培養に対し用量依存的に細胞保護作用を有することが明らかになった。また、アストロサイトにおいても神経細胞に対する作用より弱いものの保護作用を有することが判明した。これらの結果よりPACAPの神経保護作用の一端をCNPが関与していることが示唆された。
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