研究課題/領域番号 |
18591623
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
古賀 大介 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (60422482)
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研究分担者 |
麻生 義則 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (50345279)
下地 尚 (財)癌研究会, ゲノムセンター遺伝子発現解析部門, 研究員 (40370150)
竹田 秀 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, COE拠点形成特任教員 (30376727)
四宮 謙一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20111594)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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キーワード | 椎間板変性 / 動物モデル / マイクロダイゼクション法 |
研究概要 |
本研究の目的は、我々が樹立したマウス椎間板変性モデルにマイクロダイセクション法(以下LCM法)を適用することによって、経時的に肥大化する椎体終板軟骨細胞を選択的に摘出し、cDNAアレイ法によって、椎体終板軟骨細胞の肥大化、および骨化の過程における網羅的遺伝子解析を行うことである。試行錯誤を繰り返した結果、椎体終板から軟骨細胞およびmRNAを選択採取する技術は樹立できたものの、採取可能な細胞数が少ないこと、組織が極めて硬いことなどにより、採取されたサンプルはcDNAアレイを行うために十分な量には至らず、網羅的遺伝子検索は断念せざるを得なかった。しかし、本研究において、硬組織にLCM法を適用するノウハウを蓄積することができたことは大きな収穫であった。現在我々は、この技術を関節軟骨に応用し、関節軟骨代謝の研究に適用している。椎体終板を構成する細胞の多くは軟骨細胞であり、椎体終板の硬化メカニズムと、軟骨細胞の加齢に伴う代謝変化のメカニズムには密接な関連がある。転写因子Runx2は骨芽細胞分化の重要なマスター因子のひとつであるが、関節軟骨の加齢変化において、軟骨変性を促進する機能を呈することが明らかとなっている。我々は、椎間板の髄核細胞と軟骨細胞の形態上の類似点に着目し、犬を用いて、椎間板におけるRunx2の発現を定量した。その結果、椎間板の加齢変性の重症度とRunx2発現は正に相関することを見出した。この結果は、関節軟骨と同様に、椎間板変性においてもRunx2が促進的な機能を有する可能性を示唆したものといえる。
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