研究概要 |
試験管内でのヒト変性椎間板細胞におけるBMP-7とInterleukin1-Raの併用効果について,細胞外基質産生能力,細胞外基質分解の両者からの検討の取組を開始した.細胞外基質産生,細胞外基質分解の両者については,アリジネートビーズ培養を用いた3次元培養システムを用いる方策とした.細胞採取,3次元培養が可能となり,プロテオグライカン定量など,研究課題解明にむけての準備段階雅着々との推進しつつある.また,手術において採取可能なヒト椎間板細胞の細胞採取,培養においても成果が得られつつある.研究のテーマである椎間板制御であるが,細胞外基質を分解する能力を有するカルパインについても着目し,椎間板組織,細胞におけるカルパインの同定も行いつつある.この物質の制御が椎間板再生への手がかりを持つものとも考えている. 今後の課題として,他施設との共同研究立案によって入手可能な細胞種[de novo cell line derived from human nucleus pulposus cells using a recombinant simian virus40(SV40)adenovirus vector等]を利用するなどの試みが必要と考えている.または,実験動物として安楽死直後のウサギからの脊椎採取,椎間板分離による椎間板細胞の確保も細胞源として考えたい.
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