研究課題/領域番号 |
18591633
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
久保 忠彦 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (70397959)
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研究分担者 |
越智 光夫 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (70177244)
安永 裕司 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 客員教授 (40253075)
坂口 剛正 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (70196070)
下瀬 省二 広島大学, 病院・講師 (30304439)
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キーワード | 癌 / ウイルス治療 / リポソーム |
研究概要 |
本年度はVSVウイルス作製とそのin vitroにおける効果を観察した。 【方法】ウイルスはVSVとレポーター遺伝子を組み込んだVSV-LacZを使用し、培養骨肉腫細胞(Saos-2,MSK)と正常ヒト骨髄細胞を対象とした。 ウイルス感染率:対象細胞にVSV-LacZを投与し、細胞変性効果(cytopathic effects)と感染率を観察した。感染率はbeta-gal染色を行い、LacZ遺伝子の発現率を計測した。 ウイルス遺伝子定量:対象細胞にVSVを投与し、培養上澄み液中のVSV genomic RNA量をreal time RT-PCRにて定量解析した。 抗腫瘍効果:骨肉腫細胞に各種Multiplicity of Infection(MOI)でVSVを感染させ、経時的にcytotoxicity assayを行い、正常ヒト骨髄細胞への効果と比較検討した。 【結果】VSV感染により骨肉腫細胞では高率なLacZ遺伝子の発現と細胞変性効果が観察されたが、正常ヒト骨髄細胞では見られなかった。同様にReal time RT-PCRでも骨肉腫細胞では正常ヒト骨髄細胞に比べ、VSV遺伝子の活発な増殖が確認された。VSVは腫瘍細胞選択性のある殺細胞効果がみられた。また、その効果は時間、MOI依存性であった。 研究計画では本年度中に、さらに一部in vivo実験とその研究発表まで行う予定でしたが、文部科学省からP3レベル実験としての大臣確認再申請とウイルス輸入のため農林水産大臣の許可を要請され、実験開始を禁止されました。すべての許可を頂いたのが平成18年9月20日で、そのため当初の研究計画予定からは遅れ、研究発表も投稿中です。
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