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2007 年度 実績報告書

神経原性慢性疼痛に対する遺伝子導入マクロファージ脊髄内移植法を用いた治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18591635
研究機関愛媛大学

研究代表者

山本 晴康  愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10092446)

研究分担者 尾形 直則  愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (30291503)
森野 忠夫  愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (20380248)
キーワードPain / macrophage / gene-transfer / electroporation / Sciatic nerve
研究概要

(目的)末梢神経障害による疼痛の治療法の開発として、中枢神経組織近傍で内因性オピオイド物質を過剰発現させることにより除痛を図ることが本研究の目的である。
(方法)ラット坐骨神経を4箇所結紮することにより、後肢に知覚過敏を起こさせるモデル作成した。温熱覚過敏(heat hyperalgesia)はHargreaves' Planter Test Apparatus(Ugo Basile)を用いて、触覚過敏(allodynia)はvon Frey filamentを用いて評価した。腹腔から採取したマクロファージに電気的遺伝子導入法(electroporation)を用いて内因性オピオイド前駆物質であるプロエンケファリンを導入し、同じ個体の硬膜内に注入した。Vehicle群としてはプロエンケファリンの遺伝子導入を行っていないマクロファージを注入した。今年度は組織学的検討としてプロエンケファリンのmRNAの発現をin situ hybridizationで観察した。
(結果)GFP陽性細胞は硬膜および脊髄表面ではあまり認められず、脊髄後角、灰白質に分布していた。プロエンケファリンの発現を捕らえるため、in situ hybridization法を行った。移植されたマクロファージ内でのm-RNAレベルでプロエンケファリンの発現を確認できた。
(考察)我々は難治性の神経痛に対する治療法の開発として、臨床応用での安全性を配慮し、オピオイド前駆物質をウイルスを用いないelectroporation法を体外で行うことにより自家細胞に導入し、それを硬膜内に注入することによって中枢神経組織近傍で持続的に内因性オピオイドを産生する状態を作り出し、除痛効果を得ることに成功した。導入されたマクロファージはプロエンケファリンを発現しており、この力法による除痛がオピオイド産生によりもたらされたことが証明された。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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