| 研究課題/領域番号 |
18591645
|
|---|
| 研究種目 |
基盤研究(C)
|
| 研究機関 | 兵庫医科大学 |
|---|
研究代表者 |
麸谷 博之 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (30248140)
|
|---|
| 研究分担者 |
寺田 信行 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50150339)
福永 訓 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (40441290)
|
|---|
| キーワード | 骨肉種 / サイトカイン / 骨腫瘍 / インターロイキン |
|---|
| 研究概要 |
IL-18がNK細胞やT細胞の殺腫瘍細胞活性を刺激して、骨肉腫の肺転移に対して増殖抑制する作用機序については、過去に報告した。さらに、IL-18が骨肉腫細胞の肺への生着を抑制した予備実験結果を基に、本研究ではIL-18の肺転移成立の抑制機構を解明する。本年度で明らかにしたことは、1)IL-18の骨肉腫細胞への直接作用や、NK細胞やT細胞の殺腫瘍細胞作用によるものではない、2)NK細胞、T細胞以外の宿主の細胞へのIL-18の作用による、3)IL-18の投与で、マウス血清中に骨肉腫細胞の遊走を抑制する未知の物質が増加する、といった事である。これらの成果をCancer Immunol工mmunother誌上で報告した。
今後の研究は、IL-18により増加する血清因子の同定と産生細胞の同定である。更に、IL-18投与マウスと非投与マウスの血清成分の違いを、各種クロマトグラフィにより解析し、差異を認めている。今後の研究は、1)IL-18非投与マウス血清に比べて、IL-18投与マウス血清に多く存在する物質の同定と、その腫瘍細胞遊走抑制活性を検討する、2)マクロファージ、血管内皮細胞を、IL-18存在下の無血清培地で培養し、上清の腫瘍細胞遊走抑制活性を検討し、活性があれば大量培養系を用いて、上清の腫瘍細胞遊走抑制活性の同定、精製を行なう。
以上の基礎研究に加えて、今回の命題である骨肉腫患者の治療に関しての臨床研究を行った。内容は、小児(12歳未満)の悪性骨腫瘍の手術後に問題となるのは、成長障害である。特に、脚長不等などの成長障害に伴う合併症を中心に機能予後を検討した。この成果は、J Bone Joint Surg Am誌に報告した。
|
