研究課題/領域番号 |
18591681
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
八木 正義 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (80418970)
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研究分担者 |
吉矢 晋一 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (00201070)
小橋 昌司 兵庫県立大学, 工学部, 助教授 (00332966)
今村 史明 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (50411997)
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キーワード | 画像解析 / 膝関節 / 透視画像 / CT |
研究概要 |
【目的】近年、kinematics解析を行うためCTやMRIから得られた3次元骨モデルを2次元透視画像に2-D/3-Dイメージマッチングを行う手法が注目されている。しかし、人工膝関節置換術のようにインプラントの詳細な形状のデータがない前十字靭帯(以下ACL)再建膝では、骨形状だけを基にイメージマッチングを行う必要があり測定誤差の問題点が未だ課題である。今回我々は、イメージマッチングを行う際に特徴的な形状を有した部分を特に重視するファジィ特徴領域イメージマッチングの手法を行い評価精度の向上を図った。また本手法を利用し実際のACL再建膝のkinematics解析を行ったので報告する。【方法】3次元画像は、MDCT(Siemens、画素数512×512、スライス厚0.7mm)、透視画像はフラットパネルデジタルアンギオグラフィ装置(日立、画素数1024×1024、フレームレート60fps)により取得した。2-D/3-Dイメージマ'ッチングを行う際に、骨形状の輪郭が特徴的な領域(大腿骨穎間窩および腓骨)を関心領域として骨形状に特徴の少ない他の部分と区別するファジィ関心領域イメージマッチングを行い従来法と誤差の比較を行った。また本手法をACL再建膝3例に適用し健・愚側膝の荷重時屈曲kinematicsを比較した。【結果】ファジィ関心領域イメージマッチングの適用により従来法に比べて特に回旋角度において精度が改善した。ACL再建膝の健側との比較では制動不良の症例と過制動となっている症例の2つのパターンが認められた。【まとめ】骨形状が解剖学的に特徴的な形状を有している部分と特徴の少ない部分とを区別するファジィ関心領域イメージマッチングを行うことで精度の高いイメージマッチングを行うことが可能となった。今後この手法を用いてさらに動的なkinematics評価の結果を手術方法の向上に反映させる研究を続けていく予定である。
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