研究課題/領域番号 |
18591684
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
吉田 仁 弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (00374843)
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研究分担者 |
櫛方 哲也 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (80250603)
廣田 和美 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20238413)
工藤 美穂子 弘前大学, 大学院・医学研究科, 助教 (30003411)
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キーワード | 脳・神経 / 全身麻酔 / 睡眠 / 脳波 / 内因性睡眠物質 |
研究概要 |
睡眠関連物質のノルアドレナリンと全身麻酔薬との関連について検討した。一部の全身麻酔薬は脳内のノルアドレナリンを上昇させることが知られている。ラットに亜酸化窒素を吸入させると大脳皮質、視床下部でのノルアドレナリンが濃度依存性に増加することが分かっている。この変化は大脳皮質のスライス標本でも見られる。さらに、細胞外カルシウムを除去した場合にも、亜酸化窒素は、程度は少ないがノルアドレナリンを有意に上昇させる。亜酸化窒素のノルアドレナリン上昇作用の機序の一つに、細胞内ストアからかのカルシウムの放出を促しstore-operated Ca^<2+>entry生じる可能性が示唆される。これを考察する根拠の一つとして、同じスライス標本での実験系における10^<-3>M methacholineを使用した。 Methacholineは細胞内イノシトール3燐酸による細胞内ストアからのカルシウムの放出を促進し上記のカルシウム流入を促す作用がある。今回Methacholineにより、亜酸化窒素同様にノルアドレナリンの上昇が確認された。 麻酔薬の脳波に与える影響については、実験設備の調整と脳波の信頼性を確認した。上記のin vitroの研究と合わせて、平成20年度に検討したい。
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