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2006 年度 実績報告書

全身麻酔薬の向精神作用に関する神経化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18591712
研究種目

基盤研究(C)

研究機関福島県立医科大学

研究代表者

村川 雅洋  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90182112)

キーワード全身麻酔薬 / 亜酸化窒素 / アナンダマイド / カンナビノイド受容体
研究概要

全身麻酔薬の向精神作用は薬物によって様々であり、麻酔作用をもたらす神経回路とは異なる経路に作用することによって生じている可能性がある。近年、大麻の主成分であるカンナビノイドの受容体が脳内に存在することが明らかにされ、内因性のカンナビノイド受容体作動物質であるアナンダマイドが発見された。アナンダマイドは、向精神作用のほか鎮痛にも関与している。また、これらの作用は脳内ドパミン作動性ニューロンを賦活することによってもたらされる。全身麻酔薬である亜酸化窒素は脳内ドパミン作動性ニューロンを賦活し、その作用にも急性耐性が形成されることを明らかにしてきた。本研究の目的は、各種全身麻酔薬が脳内のアナンダマイド系に及ぼす作用とドパミン作動性ニューロン活動の関連を検討し、全身麻酔薬の向精神作用発現機構を神経化学的に明らかにしようとするものである。
本年度は脳内アナンダマイド含量に及ぼす吸入麻酔薬の影響を検討するため,ガスクロマトグラム・質量分析計を用いて雄のICRマウス脳内のアンダマイド含量の測定を試みた。亜酸化窒素を吸入させた群と対照群を比較する予定であったが,いずれの群のマウスにおいても,脳内アナンダマイドの検出が限界量に達しなかった.今後は,脳の処理方法やガスクロマトグラムの測定方法を種々変更して測定感度を上昇させる予定である.また,全身麻酔薬の鎮痛作用に及ぼす脳内アナンダマイドの影響を検討するため,カンナビノイド受容体CB1の拮抗薬SR14171を前投与したマウスと生食投与マウスで75%亜酸化窒素吸入下のテイルフリック時間を測定する予定であったが,SR14171の入手に時間を要したため,一定の結論を得るまでの成果は得られていない.今後は研究を継続するとともに,他の全身麻酔薬との比較検討を行う予定である.

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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