研究概要 |
我々は整形外科手術患者を対象にした臨床実験により、Flow-cytometry法等を用いて、下大静脈内において、白血球(主に単球)、血小板、血管内皮細胞の相互作用が活性化される事によりLeukocyte-Platelet Conjugate, Microparticle, Tissue Factor, CD40Ligand等が生成され、その結果としてFibrin Monomer Complexの生成及び血液凝固亢進を引き起こす事を明らかにし、肺梗塞発生との関係を示唆した。そしてそれらの主な結果を、論文として本年度に公表した。(J Thromb Haemost.2007 Apr;5(4):738-45.)更にこれらの結果を、遺伝子治療に応用すべく本年度にIn Vitroにおいて培養細胞、及びPrimary Cellを用いてRNAi法による遺伝子ノックダウンにより白血球-血小板間の相互作用が弱められることを明らかにした。具体的には、THP-1細胞及びヒト単球表面抗原のCD162(P-selectin glycoprotein-1),またはCD40をNucleofection法を用いてsiRNAを導入し、72時間後に表面抗原がノックダウンされていることを確認した細胞と血小板を共培養して、Leukocyte-Platelet Congugate産生、Soluble Tissue Factor、CD142発現、Microparticle産生の低下を確認した。来年度はこれらの結果をVivoに応用したいと考えている。
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