研究課題/領域番号 |
18591733
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
上農 喜朗 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (30289061)
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研究分担者 |
太城 力良 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (20107048)
多田羅 恒雄 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (30207039)
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キーワード | 薬物相互作用 / 麻酔作用機序 / 神経ネットワーク / 相乗効果 / 相加効果 |
研究概要 |
本研究では、神経伝達ネットワークモデルである「多経路多単位系モデル(Multi-Unit and Multi-Path System Model、以下MUMPSモデル)」を発展させ、麻酔関連薬物の相互作用の機序を明らかにすることを目的とした研究である。 平成18年度には (1)麻酔関連薬物間の相互作用様式(相加的、相乗的、拮抗的相互作用)を表現するためのモデルとして、MUMPSモデルを発展させた神経ネットワークモデル(以下、「薬物相互作用MUMPSモデル」)の一般式を導いた。この一般式の解析から、すべての薬物作用単位において同一の作用機序が関与する薬物間にのみ相加的相互作用が見られることを示した。 (2)海外研究協力グループ(ユタ大学)が健常成人ボランティアーを用いて収集した研究データを解析し、従来行われてきた解析モデル(Greco Model)との比較検討を行った。この結果、薬物間の相乗的相互作用において、50%効果濃度においては両モデル間に推定における有意な差は見られなかったが、95%効果濃度の推定において、「薬物相互作用MUMPSモデル」が従来のモデルより優れていることが示された。 今後は、3種類以上の薬物の相互作用に関する解析を行い、臨床データとの比較検討を行う予定である。最終的には相互作用に関する実験データがない薬物の組み合わせに関しても推定可能な神経ネットワークにおける薬物作用マップの作成を目的としている。
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