研究課題/領域番号 |
18591737
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
守屋 仁彦 北海道大学, 大学院医学研究科, 助手 (20374233)
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研究分担者 |
田中 博 北海道大学, 北海道大学病院, 講師 (60344470)
三井 貴彦 北海道大学, 北海道大学病院, 助手 (90421966)
野々村 克也 北海道大学, 大学院医学研究科, 教授 (60113750)
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キーワード | 骨髄由来細胞 / 尿路組織再生 |
研究概要 |
下部尿路閉塞膀胱のリモデリング過程における膀胱組織でのSDF1α発現と骨髄由来細胞遊走との関連性について検討した。 【方法】 実験1:ラットの膀胱にSDF1α蛋白または生食を注入し、GFPトランスジェニックラットより採取・培養した骨髄由来細胞を経静脈的に投与した。 実験2:ラットに下部尿路閉塞を作製し、膀胱でのSDF1α-mRNAの発現を経時的に測定した。 実験3:下部尿路閉塞作製直後に、GFPトランスジェニックラットより採取・培養した骨髄由来細胞を経静脈的に投与し、1および14日目に膀胱組織を抗GFP抗体と抗αSMA抗体を用いて、観察した。 【結果】 結果1:SDF1α蛋白を注入したラットでは、GFPにてラベルされた骨髄由来細胞の膀胱への遊走が見られた。 結果2:下部尿路閉塞膀胱では、SDF1α-mRNA発現が有意に増加していた。 結果3:骨髄細胞投与後のBOO膀胱では、1・14日目ともにGFP陽性骨髄由来細胞が確認された。これらの骨髄由来細胞は、膀胱壁全層に認めたが、筋層には一部の骨髄由来細胞が存在するのみで、多くの骨髄由来細胞は膀胱粘膜下層に存在した。また、筋層に存在する骨髄由来細胞の一部は平滑筋に分化していたが、多くの骨髄由来細胞は平滑筋への分化を認めなかった。 【結語】下部尿路閉塞膀胱のリモデリング過程において、SDF1αが膀胱組織への骨髄由来細胞の遊走・接着に関与していると推測された。
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