研究課題/領域番号 |
18591744
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
関 聡 信州大学, 医学部, 准教授 (60293502)
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研究分担者 |
井川 靖彦 信州大学, 医学部, 准教授 (40159588)
石塚 修 信州大学, 医学部, 准教授 (20184541)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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キーワード | ヒト羊膜 / 膀胱拡大術 / 尿失禁 / 再生医療 / 排尿障害 |
研究概要 |
実験I「羊膜を使用した膀胱拡大術の検討」(1)膀胱部分切除単独群、(2)膀胱部分切除後SIS利用膀胱拡大術群、(3)膀胱部分切除後ヒト羊膜利用膀胱拡大術群の3群において(1)尿路上皮、平滑筋、神経組織及びヒト羊膜を免疫染色法にて観察した。(2)等尺性張力実験において、拡大膀胱切片の収縮反応を検討した。(3)術前および術後に膀胱容量・膀胱コンプライアンスを測定し、膀胱拡大効果を検討した。 結果:組織学的には免疫染色法により、術後1ケ月の羊膜およびSISによる拡大膀胱粘膜に尿路上皮を確認した。筋層は術後1ケ月では幼若な筋線維のみが確認できたが、経過するうちに平滑筋組織の再生が認められ、神経線維も散見された。羊膜、SIS移植組織に認められた再生組織は正常周囲組織からの伸張によるものと考えられた。羊膜、SIS移植両群とも等尺性張力実験にて、ムスカリン受容体作動薬および経壁電気刺激に対する収縮反応を認めた。しかし、正常膀胱組織における収縮反応と比べると両群ともに弱く、神経線維の再生は不十分であることが考えられた。膀胱内圧検査では羊膜、SIS拡大術群ではともに、術後2週より膀胱容量、コンプライアンスとも術前と比較し同等で、以後次第に増加した。膀胱部分切除単独群では術後16週に至るまで、膀胱容量およびコンプライアンスはともに、術前値までは回復せず、羊膜およびSISによる膀胱拡大効果が確認された。 実験II「培養羊膜細胞の尿道粘膜下注入による尿失禁治療手術の検討」ヒト羊膜から分離した間葉系細胞を正常および凍結障害をおこした正常ラット膀胱の粘膜下に注入し、免疫組織学的に移植細胞の生着の程度につき検討した。 結果:膀胱粘膜下に移植した羊膜間葉系細胞の生着を認めた。特に凍結障害を起こした膀胱において顕著であった。本実験の結果より、ヒト羊膜は膀胱拡大術に利用しうる組織として特性を有し、その拡大効果はSISと同等と考えられた。また分離した間葉系細胞が膀胱粘膜下に生着する可能性が示唆された。羊膜は、その免疫学的特性や扱いやすさから、今後、尿路再建材料としての利用が期待しうる組織と考えられた。
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