研究課題/領域番号 |
18591755
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
碓井 亞 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (30034060)
|
研究分担者 |
松原 昭郎 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助教授 (10239064)
亭島 淳 広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 助手 (20397962)
|
キーワード | RIZ1 / DNAメチル化 / アンドロゲンレセプター / p53 / 前立腺癌 |
研究概要 |
1)アンドロゲン非依存性前立腺癌細胞株の樹立 アンドロゲン依存性前立腺癌細胞株LNCapをアンドロゲン除去下で長期間培養することにより、アンドロゲン非依存性増殖能を獲得した細胞株を樹立した。アンドロゲン非依存性LNCapと野生型LNCapの増殖速度をMTTアッセイにより比較したところ、野生型LNCapではカソデックスの添加により著明な増殖抑制がみられたが、アンドロゲン非依存性LNCapでは同等のカソデックスの添加による増殖抑制がみられなかった。現在このアンドロゲン非依存性LNCapの増殖特性についてさらに解析を進めつつ、DNAマイクロアレイによる発現プロファイリングの比較を進めている。 2)前立腺癌におけるRIZ1遺伝子のDNAメチル化解析 前立腺癌組織における免疫組織化学的検討により,その分化度の低下に伴ない正常組織に比較して染色性の変化を認める分子群が同定され、癌組織における発現異常が示唆された。その発現低下のメカニズムを解明するため、各々の遺伝子について、メチル化特異的PCRを用いてDNAメチル化の解析を行った。その結果、ヒストンメチルトランスフェラーゼの一つをコードするRetinoblastoma-interacting zinc finger gene(RIZ1)について、前立腺癌組織の42.6%においてDNAのメチル化が認められた。前立腺癌組織におけるRIZ1のDNAメチル化の検出率はGleason scoreの高い群や変異型p53の核への集積を認めた群において高率であった。また、アンドロゲン非依存性前立腺癌細胞株のうちPC3において、DNAメチル化によるRIZ1の発現消失と、脱メチル化剤添加による発現回復が確認された。
|