研究分担者 |
佐々木 昌一 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (50225869)
小島 祥敬 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教 (60305539)
池内 隆人 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (90315888)
郡 健二郎 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30122047)
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研究概要 |
マウスLeydig cellのcell lineであるTM3細胞およびマウスLeydig腫瘍細胞のcell lineであるI-10細胞をインキュベーター内(cont-1:Stationary control,cont-2:Rotational control,CR:Clinostat rotation)で24時間培養しテストステロン産生およびプロゲステロンの産生について検討した。テストステロン産生についてはLuteinizing hormone(LH:)を負荷しない群と負荷する群に分け、テストステロンの測定はTestosterone EIA kitを使用した。Cont-1,2に比し、CRにおいてテストステロン産生の低下する傾向が認められた。プロゲステロンの産生についてはcAMPを負荷しない群と負荷する群に分け、プロゲステロンの測定はラジオイムノアッセイを使用した。CRにおいて、Cont-1,2に比し、cAMP負荷群にて有意なプロゲステロンの産生亢進が認められた。また、ステロイド合成に関る転写因子Ad4BP/SF-1DAX-1、ステロイド合成酵素である3βHSDはwestern blottingにて各群で発現を認めたが、PCRを用いた定量ではその発現量は各群で差は認めなかった。生存細胞数、アポトーシスは各群で差を認めなかったが、細胞形態ではCRでは細胞径の拡大、N/C比の低下が有意に認められた。 細胞自体が少なくとも微小重力環境から影響を受ける可能性が考えられ、プロゲステロン産生が亢進した理由としてはステロイド合成の場である細胞質の増加による可能性が考えられた。ただし、宇宙では重力以外に磁場、太陽光、宇宙放射線なども性腺に影響を及ぼすと考えられ、これらの因子が宇宙環境におけるステロイド合成にいかなる影響があるか解明していく必要があると考える。
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