研究課題/領域番号 |
18591784
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
邵 仁哲 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (40305587)
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研究分担者 |
内藤 泰行 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (50405312)
中村 晃和 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (10381964)
水谷 陽一 京都府立医科大学, 医学研究科, 准教授 (10243031)
河内 明宏 京都府立医科大学, 医学研究科, 准教授 (90240952)
三木 恒治 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (10243239)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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キーワード | 勃起障害 / 糖尿病 / ヒト陰茎海綿体平滑筋細胞 / 再生医療 |
研究概要 |
糖尿病モデルラットにおいて私達は、 (1)糖尿病発症2週後の早期より、陰茎内でinsulin-like growth factor binding protein-3(IGFBP-3)が増加することにより、insulin-like growth factor-I(IGF-I)の増殖因子としての作用が抑制される。 (2)糖尿病発症8週後には、陰茎海綿体内の平滑筋の減少と結合組織の相対的増加が認められる。 (3)糖尿病発症8〜12週後の間に、勃起機能に重要な静脈閉鎖機構が阻害され、海綿体洞からの血液の流出が生じる。 (4)その結果、糖尿病発症12週以後、勃起時の海綿体内圧が低下し、顕著な勃起障害が出現する。 以上より、糖尿病ラット陰茎では、陰茎海綿体平滑筋の減少およびそれに伴う勃起障害の発症時期に比較して、糖尿病のごく早期からIGFBP-3の発現量の増加を認め、糖尿病でのIGFBP-3の発現量の増加は勃起障害の結果ではなく原因のひとつであることが示唆された。(Urology 2007,Soh, et. al.) この実験結果を踏まえて、糖尿病モデルラットの陰茎において認められたIGFBP-3の高発現が、ヒトにおいても同様であるのかを確認するために、ヒト陰茎海綿体平滑筋細胞(OCSMC-1)を用いて、糖尿病モデルとして、高グノコース刺激を加えることによりヒト陰茎海綿体平滑筋細胞(OCSMc-1)内でのIGFBP-3の発現量の変化および平滑筋細胞の障害の程度とIGF-Iの細胞増殖能を検討した。 結果、ヒト陰茎海綿体平滑筋細胞(OCSMC-1)は高グルコース刺激により細胞内のIGFBP-3の発現量が増加しており、そのIGFBP-3の発現亢進により、増殖因子としてのIGF-1の作用が低下していると考えられ、ヒトにおいてもラットと同様に、糖尿病における陰茎海綿体平滑筋減少との関連が示唆された。
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