研究課題
基盤研究(C)
1.従来から協力関係にある北海道内の産科施設において、(1)妊娠前・妊娠中の生活習慣、ストレス、ソーシャルサポート、エゴグラムなどの質問調査、(2)母体採血およびDNA抽出・タイピングを継続した。2.PIH発症におけるいくつかの遺伝子多型要因の検討を行った。それぞれ、アンジオテンシノーゲン遺伝子(AGT)TT型、一酸化窒素合成酵素遺伝子(NOS3)GA+AA型、プラスミノーゲン・アクチベーター・インヒビター遺伝子(PAI-1)4G/5G 多型、Body Mass Index などと交絡も含めて検討したが、本研究期間においては、妊娠高血圧症候群の発症に有意に関連するものは、得られなかった。本研究分野において、あらためて文献レビューを行い、PIH発症のパスウエイおよびそこに関わる遺伝・環境要因を整理し今後の方向性を検討した。3.妊娠女性に対する介入要因として重要な「妊娠中のストレス」に関する評価指標開発を目的として行った、妊婦を対象としたフォーカスグループインタビュー、個人インタビューから得られた、育児不安に関する項目、経済的問題に関する項目、職場などで先輩女性の理解不足、住居に関する問題、妊娠合計併症に対する不安やそれに対するフォロー体制に関する項目を用いて、妊娠中のストレス評価を試行中である。また、これらのインタビューの手法は、放射線治療目的にて入院中の患者集団における有害事象、QOL、ストレス評価においても応用されている。
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