研究課題
1.頸管中顆粒球数増加(頸管炎)症例の治療で早産を予防できるかについての検討2006年に報告したように、頸管長短縮例でも頸管炎を有する症例では早産率が高く、そのような早産ハイリスク症例に対する頸管縫縮術はむしろ早産率を増加させるという我々の結果から、現在は他大学との他施設共同研究で頸管炎のない頸管短縮例に頸管縫縮術が有効か否かについてのRandomized Controlled Tria(RCT)が進行中である。頸管炎のある頸管長短縮例に対して頸管縫縮術は施行せず、ウリナスタチン腟錠(1万単位)による抗炎症療法が有効であるか否かについてのRCTも現在進行中である。2.頚管長短縮例に対する治療法の確立頸管炎のある頸管長短縮例に対して頸管縫縮術は施行ぜず、ウリナスタチン腟錠(1万単位)による抗炎症療法を行い、縫縮群と比較して早産率が改善されたか否かについてのRCTも現在進行中である。3.妊娠中期血清中のGranulysin値測定による妊娠高血圧症候群の予知現在、血清マーカーから妊娠高血圧症候群を予知することは困難である。2004年に我々は妊娠高血圧症候群の血清中Granulysin値では、正常妊婦の値に比して妊娠中期から高値になることを報告している。すなわち妊娠高血圧症候群では発症前からTh1免疫が優位となることが明らかとなり、血清Granulysin値は妊娠高血圧症候群の発症予知マーカーとして期待される。今後さらにデータを蓄積し、妊娠中期の血清Granulysin値により、妊娠高血圧症候群の予知が可能であるか否かを検討中である。4.妊娠高血圧症候群の胎盤床検体におけるTh1細胞集族の有無の確認妊娠高血圧症候群の着末部ではTh1優位になっているのみならず制御性T細胞右派少しており、さらにToll-like receptor(TLR)ならびにNF-kBを介した慢性炎症が存在しており、制御性T細胞の機能も抑制されていることが判明した。
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