研究課題/領域番号 |
18591801
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
佐々木 順造 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30093686)
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研究分担者 |
三木 友香理 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 非常勤研究員 (70397876)
山田 輝夫 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (00033225)
小阪 淳 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (40243216)
藤田 洋史 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (20423288)
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キーワード | 解剖学 / 細胞・組織 / 精巣 / In situハイブリダイゼーション / 遺伝子 / 核酸 / PERF 15 / 定量化 |
研究概要 |
In situハイブリダイゼーション(ISH)法におけるシグナル定量化のために、シグナル強度のポスタリゼーション(階調変更)による方法と蛍光シグナルによる方法を、精巣の連続切片での転写産物、PERF 15 mRNA、の定量に応用した。前者の方法ではシグナル強度を、白色(grade 1)、淡灰色(grade 2)、灰色(grade 3)、濃灰色(grade 4)と黒色(grade 5)の5段階に分けた後、数値化した。後者の方法では0-255のmean pixel intensityで表した。PERF 15mRNA量は後期パキテン期およびディプロテン期の精母細胞で最大であり、初期精子細胞および中期パキテン期の精母細胞がこれに続いた。両者の方法の問で、ほぼ同一の結果を得た。PERF 15は成熟精子では頭部に存在し、頭部の構造をコンパクトにする細胞骨格成分と考えられている一方、アポトーシスへの関与が示唆されている。今回の実験で、転写産物は生理的精子発生でアポトーシスが最も多く観察されるステージXIVの前後で高い値を示しており、減数分裂時に特定の機能を持つ可能性が明らかとなった。今回の定量法は分子の未知の機能を解析する上で有力なツールとなる可能性があり、ISHシグナルの絶対量定量法の確立に大きな助けとなると考えられた。この方法の確立のために、スライドグラスのコーティング法を行い、DNAマイクロアレイ用のグラスで、通常の染色法、ISH法など組織化学法が可能であることが確認し、標準濃度の転写産物を塗布したスポット部に生成された反応産物の散逸を防ぐための処置として、組織切片を重ね貼りし0.5mg/ml RNase処理し組織中のRNAを分解する方法と、AGARブロックを厚切りしてスポット部にコートする方法を行った。
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