研究課題
基盤研究(C)
イソフラボンのヒト子宮内膜癌細胞への作用の検討を行った。高濃度のアグリコン型イソフラボンを子宮内膜癌細胞株に添加しその増殖能と、その効果に関連する遺伝子発現をmicroarrayを用いて検討した。その結果添加した群は無添加群(100%)と比較して有意な増殖能の低下が認められた(67%)(p<0・01)。検討を行った約47,000の遺伝子の内、1165の有意に上昇する遺伝子の発現が認められ、1114個の有意に低下する遺伝子が認められた。このことからイソフラボンに子宮内膜癌の抑制効果があることが示唆された。また、Microarrayの結果よりステロイド代謝酵素や、細胞内サイクルに関与する遺伝子が動いていることから、これらの遺伝子を介するイソフラボンの癌抑制効果への関与が示唆された。この結果は論文および学会発表を行った。追加実験として低濃度のイソフラボン(daidzein)を用いて増殖能の実験を行った。その結果1〜10μMまでは細胞増殖は促進し、100μMから増殖が抑制される事がわかった。現在、10μM添加のRNAサンプルと100μM添加のRNAサンプルでのmicroarrayを用いた遺伝子発現の相違を解析中である。正常子宮内膜においてはイソフラボンがIeukemia inhibitory factor、transforming growth factor β、glycodelinの発現を腺上皮細胞にて増強させる働きがあることが示され報告および学会発表を行った。
すべて 2008 2007 その他
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)
J.Endoclinology Feb 192
ページ: 425-433
Gynecological Endocrinology
J. Endoclinology 192
昭和医学会誌 67
ページ: 79-85
Gynecological Endocrinology (in press)