研究課題/領域番号 |
18591820
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
新倉 仁 東北大学, 病院, 講師 (80261634)
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研究分担者 |
吉永 浩介 東北大学, 病院, 助教 (40343058)
伊藤 潔 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (70241594)
八重樫 伸生 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00241597)
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キーワード | 子宮頸癌 / 子宮体癌 / 微小転移 / リンパ節転移 / ケモカイン / RNA干渉 |
研究概要 |
子宮体癌SLNにおける樹状細胞と微小転移の検出:微小転移を検索した20例とHEで2mm<の転移を認めた1例のSLNおよびnon-SLNを対象とした。抗体として抗S-100抗体(biogenex)、抗CD1a抗体(NOVO)、抗CD83抗体(IMUNO TECH)を使用した。免疫染色後、400倍5視野で観察し、陽性細胞数をカウントした。転移陰性症例においては未熟な樹状細胞と考えられるCD1a陽性細胞、成熟した樹状細胞と考えられるCD83陽性細胞の発現はSLNとnon-SLNの間で有意差は認められなかった。SLNにおいて、微小転移陽性例では転移陰性例に比較してCD1a陽性の未熟な樹状細胞の増加、成熟した樹状細胞の減少を認めた。子宮体癌ではSLNとnon-SLN間に差は認められず、微小転移が成立してから免疫抑制の傾向が認められる可能性が考えられた。 子宮頸癌におけるリンパ節微小転移の検討:倫理委員会の承認のもと、書式による同意が得られた患者で、子宮頸癌Ib〜IIa期の診断にて広汎子宮全摘術を施行した55例を対象とした。RI法と色素法の併用により、SLNの同定を試みた。検出されたSLNの個数は平均2.8(range:1-7)であった。検出率は55例中48例(87%)で1個以上のSLNが同定可能であった。系統的郭清による全リンパ節の検索で転移を認めた6症例ではSLNにも転移を認め、感度、特異度とも100%で、偽陰性率は0%であった。SLNが同定され、通常のHE標本にてリンパ節転移(一)と診断された10症例より得られた計340個(SLN:31個,non-SLN:309個)のリンパ節を対象とし、微小転移を検索した。全リンパ節について200μm毎のstep-serial sectionを作成し、抗サイトケラチン抗体(AE1/AE3)にて免疫染色を施行した。 子宮頸癌10症例のうち2症例(2個)のSLNに微小転移が認められた。微小転移を認めた2症例のうち1例に再発を認めた。
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