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2006 年度 実績報告書

子宮内膜癌のIGF-1/MAPKを介したエストロゲン依存性増殖機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18591830
研究種目

基盤研究(C)

研究機関信州大学

研究代表者

芦田 敬  信州大学, 医学部, 助手 (00334897)

研究分担者 塩沢 丹里  信州大学, 医学部, 助教授 (20235493)
小西 郁生  信州大学, 医学部, 教授 (90192062)
キーワード子宮内膜癌 / エストロゲン / MAP Kinase / IGF-1 / サイクリン
研究概要

我々は正常子宮内膜および子宮内膜癌の増殖におけるIGF-1/MAPK経路の関与を明らかにする目的で、MAPK経路の中心的因子であるERK1/2とその活性型である燐酸化(p)ERK1/2の発現を免疫組織学的に検討した。その結果シグナル伝達活性のないERK1/2は正常内膜、内膜癌ともに発現していたが、活性型であるpERKは正常内膜増殖期、および子宮内膜癌に発現しており、さらにpERKの発現は、増殖マーカーであるKi-67の発現と相関していたことから、正常および悪性子宮内膜組織の増殖にはMAPK経路が関与していることが示された。
次に我々は子宮内膜癌のエストロゲン(E)依存性の増殖におけるMAPK経路の活性化を検討するために、エストロゲン受容体を有する子宮内膜癌Ishikawa細胞を用いて検討した。Ishikawa細胞にEを添加し、その細胞増殖刺激作用をWST-1アッセイで検討したところ、Eの濃度依存性に細胞増殖の亢進が確認された。次にE添加後の細胞周期調節因子であるサイクリン(D1,E, A, B)の発現を観察したところ、E添加によって特にサイクリンD1とEの蛋白とmRNAの発現の増加が観察され、同時にE添加後のpERK分画の増加を認めたことから、EによってMAPK経路が活性化されていることを確認した。
一般にMAPK経路が活性化されるためには、細胞外からの増殖因子の刺激が必要である。我々はE依存性の増殖因子を同定するために、数種類の増殖因子をスクリーニングしたところ、insulin-like growth factor-1(IGF-1)が最もE依存性が明瞭であったため、IGF-1の関与を検討した。このためIshikawa細胞にIGF-1を添加したところ、濃度依存性の増殖とERKの活性化が認められ、IGF-1の関与が明らかになった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] Hedgehog signal pathway is activated in ovarian carcinomas, correlating with cell proliferation : It's inhibition leads to growth suppression and apoptosis.2007

    • 著者名/発表者名
      Chen X, Horiuchi A, Kikuchi N, Osada R, Yoshida J, Shiozawa T, Konishi I
    • 雑誌名

      Cancer Sci. 98

      ページ: 68-76

  • [雑誌論文] Overexpression of hedgehog signaling molecules and its involvement in the proliferation of endometrial carcinoma cells.2007

    • 著者名/発表者名
      Feng YZ, Shiozawa T, Miyamoto T, Kashima H, Kurai M, Suzuki A, Ying-Song J, Konishi I
    • 雑誌名

      Clin Cancer Res. 13(5)

      ページ: 1389-1398

  • [雑誌論文] Early endometrial carcinoma : clinicopathology, hormonal aspects, molecular genetics, diagnosis, and treatment.(Review)2006

    • 著者名/発表者名
      Shiozawa T, Konishi I
    • 雑誌名

      Int J Clin Oncol. 11(1)

      ページ: 13-21

  • [雑誌論文] Low frequency of BRAF mutations in endometrial and in cervical carcinomas.2006

    • 著者名/発表者名
      Moreno-Bueno G, Sanchez-Estevez C, Palacios J, Hard D, Shiozawa T
    • 雑誌名

      Clin Cancer Res. 12(12)

      ページ: 3865-3866

  • [雑誌論文] Estrogen up-regulates mismatch repair activity in normal and malignant endometrial glandular cells.2006

    • 著者名/発表者名
      Miyamoto T, Shiozawa T, Kashima H, Feng YZ, Suzuki A, Kurai M, Nikaido T, Konishi I
    • 雑誌名

      Endocrinology 147(10)

      ページ: 4863-4870

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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