研究課題
子宮頸癌の浸潤・転移におけるTSC403の役割(1)子宮頚癌において、PIK3CA遺伝子変異とTSC403遺伝子機能との相関を、RT-PCR法、direct sequence法にて解析した。結果、TSC403機能との関連は明らかでなかったものの、PIK3CA遺伝子の変異、及び増幅が頸癌の発生早期起こることを示した。この成果をCancer Letter誌上に公表した(2008 in press)。HB-EGFによる子宮頸癌・間質相互作用の解明。(1)細胞株移植での線維芽細胞効果の解析。頸癌細胞株と頸部間質線維芽細胞を混合してヌードマウスの皮下に移植し、混合移植が単独移植に比べ腫瘍形成を促進することを示した。免疫染色により、腫瘍塊中に線維芽細胞も癌細胞と共に増殖する像を確認した。以上より、頸癌の間質でHB-EGFが癌細胞に作用し、増殖を促進している事実を明らかにし、この成果を第59回日本産婦人科学会にて発表し、現在論文での公表の準備を進めている。子宮頸癌におけるmRNAの発現の解析(1)前癌病変であるatypical immature metaplasiaを用い、腫瘍性増殖をアンドロゲンレセプター遺伝子の不活化を利用して解析した。結果、新たな癌化径路としてatypical immature metaplasiaからの頸癌発生が明らかになった。この成果を、International Journal of Gynecological Pathology誌上に公表した(2007 Apr;26:180-7)。腫瘍の網羅的なmRNA発現を解析するため、卵巣癌を選択し、mRNA発現をcDNA microarrayを用いて解析、腫瘍に関わるB7-H4遺伝子を同定した.子宮体癌において解析したところ、B7-H4が,低分化な悪性度の高い癌を判別するマーカーとなり得ることが示され、この成果をGynecologic Oncology誌上に公表した(2007Jul;106:119-27)。さらに、子宮頸癌でのB7-H4遺伝子発現解析を進めている。
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Cancer Letters (In press)
International Jornal of Gynecological Pathology(IJGP) 26(2)
ページ: 180-7
Gynecol Oncol. 106(1)
ページ: 119-27
International Journal of Cancer 120
ページ: 2068-2077