研究課題/領域番号 |
18591844
|
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
藤原 寛行 自治医科大学, 医学部, 講師 (50316535)
|
研究分担者 |
今野 良 自治医科大学, 医学部, 教授 (70271905)
鈴木 光明 自治医科大学, 医学部, 教授 (50110870)
|
キーワード | 免疫学 / 病理学 / マイクロアレイ / 薬剤反応性 / 生理活性 |
研究概要 |
研究成果 <臨床研究>現在、実際の臨床においてロイコトリエン受容体拮抗剤の疼痛緩和効果の有無を、二重盲検試験にて確認した。計62名がエントリーし、最終的に50例で効果判定を行った。VAS値が前値と比べ投薬後に1/2以上減少した有効症例が、モンテルカスト群で4例に認められたのに対し、プラセボ群では認められなかった(p=0.029)。NSAID使用数が前値と比べ、投薬後に1/2以上減少した有効症例が、モンテルカスト群で9例に対し、プラセボ群では3例であり、こちらも有意差を認めた(P=0.030)。平均値の比較においては両群間で有意差は無かったが、有効症例数の割合は明らかにモンテルカスト群で高いことがわかり、モンテルカストの疼痛改善効果が確認された。腫瘍マーカー、器質的病変部のサイズ等に変化は認められなかった。ロイコトリエン受容体拮抗剤には月経困難症の疼痛改善効果が期待できると判断している。現在論文を投稿中である。 <IDO研究>IDOが子宮内膜内膜症発生に関与していると考え、月経血中の腺上皮細胞の免疫染色を施行したところ、陽性細胞群が確認された。総数50症例の月経血を染色し、現在内膜症例,非内膜症症例で染色性に差がないかを検討中である。さらに正所性子宮内膜増殖期腺上皮、および卵巣子宮内膜症性嚢胞における検討を行ったが、正所性子宮内膜では増殖期のIDO発現は弱く、分泌期に顕著な発現を認め、また卵巣内膜症性嚢胞壁IDO活性は他の組織型と比べ高値であった。IDOが内膜症発現に特異的に関与していると考え、研究を継続している。 <その他> マイクロアレイを用いた基礎実験、ラットを用いたEPA経口投与実験の結果は順次論文として発表。いずれも内膜症発生に関与する研究。
|