研究課題/領域番号 |
18591873
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
高橋 晴雄 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (90171511)
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研究分担者 |
小路 武彦 長崎大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 教授 (30170179)
宗 英吾 長崎大学, 医学部歯学部附属病院, 助手 (30404221)
福田 智美 長崎大学, 医学部歯学部附属病院, 医員 (40372776)
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キーワード | アポトーシス / 破骨細胞 / 骨芽細胞 / 乳突蜂巣 |
研究概要 |
中耳炎例、正常例の乳突蜂巣組織の術中採取 術中に乳突部の皮質を露出し、通常の乳突削開術あるいは乳突洞開放術を行う際に削開する骨組織を細径のドリルで一塊として蜂巣、乳突洞まで連続して採取した。 正常蜂巣症例が24症例(1歳8ヶ月から73歳3ヶ月まで)、中耳炎症例が36症例(6歳11ヶ月から78歳7ヶ月まで)採取できた。 正常乳突蜂巣発育機序の検討 今回の研究の目的は中耳炎例で発症する乳突蜂巣抑制に関わる種々のサイトカインの作用機序の解明および治療法の開発であるが、それに先駆け正常蜂巣の発育機序について組織細胞化学的検討を行った。 1)各々の組織でHE染色を行い観察した。 蜂巣は乳突洞から皮質骨に向かって枝状に成長しており、間質を伴う粘膜上皮と乱れの無い骨構造で構成されていた。年齢が小さいほど、骨構造に接する粘膜上皮下組織が厚く、間質細胞が多いという結果が得られた。 2)年齢ごとに分け、アポトーシス陽性細胞発現部位と骨芽細胞、破骨細胞の分布について検討した。 方法としてはアポトーシスに関してはTUNEL染色法、骨芽細胞及び破骨細胞の分布に関しては免疫組織化学法を用いた。各々の組織で凍結切片とパラフィン切片の両者を作成し実験に用いた。 その結果、乳突洞に面した蜂巣粘膜上皮細胞にアポトーシス陽性細胞が多く認められ、アポトーシス陽性細胞の近くに破骨細胞が集積しているのが認められた。またアポトーシス陽性細胞数及び破骨細胞数は年齢が低いほど多い結果となった。
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