研究課題
基盤研究(C)
1.急性中耳炎に対する鼓膜切開・レーザー鼓膜開窓術の有効性についての検討急性中耳炎中等症例および重症例を対象に、鼓膜切開・レーザー鼓膜開窓術の有効性を検討した結果、中等症例では鼓膜切開およびレーザー鼓膜開窓術は、経口抗菌薬治療に比較して急性中耳炎の改善に大きな変化は認めなかった。一方、重症例では2週間後の急性中耳炎の改善が、経口抗菌薬治療群に比較して鼓膜切開およびレーザー鼓膜開窓術例では良好であった。また、鼓膜換気チューブ挿入術後には、患児の乳突洞の含気が良好に改善されており、中耳腔の換気が難治性急性中耳炎治療において重要であることが示された。(2)急性中耳炎患児より検出された肺炎球菌の分類急性中耳炎患児の中耳貯留液より分離された肺炎球菌の血清型分離頻度は、19F型(19.8%)、23F型(15.8%)、14型(11.9%)、6B型(11.9%)、6A型(8.9%)3型(8.9%)であった。薬剤感受性分類では、ペニシリン感性肺炎球菌(PSSP)が34.7%、ペニシリン中等度耐性肺炎球菌(PISP)が40.6%、ペニシリン感性肺炎球菌(PRSP)が24.8%であった。現在欧米で広く臨床応用されている7価の蛋白結合型肺炎球菌莢膜抗原ワクチンは、急性中耳炎患児中耳貯留液から分離された肺炎球菌の69.0%あった。(3)チンチラ中耳炎モデルによる検討チンチラを用いた実験的中耳炎モデルにおいて肺炎球菌の病原性の検討を行った結果、血清型に伴い病原性が異なり、血清型6A型、19F型では中耳腔内に感染し中耳炎引き起こした。一方、14型は中耳腔より早期に排除された。
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