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2007 年度 実績報告書

上気道における好酸球性炎症の発症機序の解明とその制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18591887
研究機関自治医科大学

研究代表者

飯野 ゆき子  自治医科大学, 医学部, 教授 (30108534)

キーワード好酸球 / サイトカイン / ケモカイン / 真菌 / 内耳障害
研究概要

近年、非常に粘稠な黄色の貯留液を有し、従来の治療に抵抗を示す難治性の慢性副鼻腔炎や滲出性あるいは慢性中耳炎の報告が多数なされている。これらの症例では気管支喘息を合併することが多いが必ずしもI型アレルギーが証明されない.しかしその副鼻腔や中耳の粘膜および貯留液には多数の好酸球の浸潤がみられる。いかなる機序で好酸球遊走因子産生がおこるのか、その詳細な機序は不明である。本研究ではこの好酸球遊走の引き金となる原因異物の同定を試みた。好酸球性中耳炎症例では血中には抗原特異的IgEが検出されるものと、されないものがある。中耳貯留液ではこれら抗原特異的IgEの産生のみられるものが高頻度に存在し、中耳局所で真菌などの異物により好酸球が誘導される可能性が示唆された。また好酸球性中耳炎では高頻度に感音難聴が合併し、時にはろうとなる症例が存在する。よって好酸球性中耳炎症例における骨導閾値の解析を試みた。その結果、通常の慢性中耳炎症例に比較して4000Hzの骨導閾値が有意に上昇しており、高音部の感音難著が高頻度にかつより高度に生じている結果が得られた。この内耳障害の機序としては高音部が障害される点から考えると、正円窓膜をとおして炎症産物が内耳に到達し、障害していると考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 好酸球性中耳炎2007

    • 著者名/発表者名
      飯野 ゆき子
    • 雑誌名

      臨床触・アレルギー科 47

      ページ: 131-136

  • [雑誌論文] 好酸球性中耳炎の概念と診断治療2007

    • 著者名/発表者名
      飯野 ゆき子
    • 雑誌名

      ENTONI 73

      ページ: 1-5

  • [雑誌論文] 好酸球性中耳炎におけるIgEの関与2007

    • 著者名/発表者名
      飯野 ゆき子, 他
    • 雑誌名

      日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー雑誌 25

      ページ: 75-76

  • [学会発表] Pathogenesis of eosinophilic otitis media2007

    • 著者名/発表者名
      Yukiko Iino
    • 学会等名
      Japan-Taiwan Joint Meeting of Otolaryngology
    • 発表場所
      Sendai
    • 年月日
      2007-11-09

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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