研究概要 |
日本人データベースによる緑内障解析 平成15年に施行した緑内障検診受診者1173人2345眼のうち,要精査となった2次検診受診者251人502眼の中でHRTIIおよびハンフリー視野検査の信頼性の高い327眼に限定し,得られたHRT画像を日本人データベースのMoorfields回帰解析(MRA)で感度、特異度を算出し,白人のデータベースと比較検討した。 MRAの感度/特異度はoutside normal limitsのみを異常とした場合は白人データベースで55.7%、80.5%,日本人データベースで54.1%、82.3%であり,borderlineおよびoutside normal limitsを異常とした場合は白人データベースで72.1%、54.1%,日本人データベースで72.1%/56.8%であり,診断能力の明らかな改善は得られなかった。 また,HRTIIに新たに搭載されたGlaucoma Probability Score(GPS)でも同様の検討を行った。GPSの感度/特異度はoutside normal limitsのみを異常とした場合は白人データベースで83.6%、39.1%,日本人データベースで70.5%、46.6%であり,borderlineおよびoutside normal limit6を異常とした場合は白人データベースで90.2%、14.3%,日本人データベースで80.3%、35.7%であった。日本人データベースを用いた場合,GPSの結果は白人データベースを用いた場合に比べて,特異度は改善するが,感度は低下した。
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