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2008 年度 実績報告書

インドシアニングリーンとフェムト秒レーザーによる光線力学療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18591915
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

大路 正人  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90252650)

研究分担者 村木 早苗  滋賀医科大学, 医学部, 講師 (90335175)
坂口 裕和  大阪大学, 医学部, 助教 (80379172)
粟津 邦男  大阪大学, 工学研究科, 教授 (30324817)
田野 保雄  大阪大学, 医学部, 教授 (80093433)
キーワード光線力学療法 / 非侵襲的治療 / 超短パルスレーザー / フェムト秒レーザー / インドシアニングリーン / 加齢黄斑変性 / 活性酸素 / 網膜新生血管
研究概要

肝代謝性インドシアニングリーン(ICG)と波長800nmのフェムト秒パルスレーザーを用いた加齢性黄斑変性の光線力学治療(PDT)の可能性について検討を行っている。これまでに、ラット脈絡膜新生血管モデルを用いて未治療群と比べて有意な新生血管閉塞効果を確認した。フェムト秒レーザーとICGを用いたPDTの作用機序解明を目的として、活性酸素検出用蛍光試薬を用いた活性酸素種(ROS)量測定を行ったところ、ROSの発生を確認できなかった。また、サル由来脈絡膜血管内皮細胞RF/6Aを用い、細胞培養液中の血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の発現量を測定したところ、レーザー照射条件の違いによりVEGFの発現量に違いが認められた。そこで当該年度は、ROS発生量およびVEGF発現量に関して、波長808nmの連続発振レーザーと波長800nmのフェムト秒パルスレーザーを用い、ICGを用いたPDTのパルス幅による違いについて検討を行った。ROS発生量に関しては、照射平均パワーが低い場合(〜30mW/well)は連続発振の方が多く、照射平均パワーが高い場合(〜50mW/well)は連続発振とフェムト秒パルスで有意な差がないことが分かった。VEGF発現量に関しては、照射平均パワーが低い場合(〜30mW/well)は連続発振とフェムト秒パルスで有意な差がなく、照射平均パワーが高い場合(〜50mW/well)はフェムト秒パルスで低いことが分かった。以上より、ICGとフェムト秒パルスレーザーを用いた加齢性黄斑変性のPDTは、従来の連続発振レーザーの利用と比較して、血管新生を抑制しながらROS発生による殺細胞効果を誘起できる可能性があることが示唆された。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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