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2008 年度 実績報告書

網膜・視神経乳頭循環の自動調節能におけるgap結合の重要性と糖尿病による変化

研究課題

研究課題/領域番号 18591941
研究機関大阪医科大学

研究代表者

杉山 哲也  大阪医科大学, 医学部, 講師 (20298764)

研究分担者 奥 英弘  大阪医科大学, 医学部, 准教授 (90177163)
小嶌 祥太  大阪医科大学, 医学部, 助教 (10388259)
池田 恒彦  大阪医科大学, 医学部, 教授 (70222891)
キーワードgap junction / 視神経乳頭循環 / 自動調節能 / レーザースペックル法 / グリア細胞 / 網膜電図 / 免疫組織化学染色 / Connexin 43
研究概要

グリア細胞を選択的に傷害するL-2-aminoadipic acid (LAA) (2mM-20mM, 0.5ml)を家兎硝子体内に投与し、その24時間後、眼圧変動時の視神経乳頭組織血流変化を測定することにより、グリア細胞の自動調節能に及ぼす影響を検討した。LAAによるグリア選択的障害性を確認するために、網膜電図(ERG)の変化を観察し、さらに組織学的な検討を行った。その結果、ERG,組織学的検討により、LAAの濃度依存的なグリア細胞障害性が確認された。さらにLAAの濃度依存的に視神経乳頭循環自動調節能の障害が示された。一方、gap結合を遮断する薬剤であるgap 27の硝子体投与により、同様の薬剤であるOptonolと同様、視神経乳頭自動調節能が障害されることも示された。
網膜血管におけるgap結合構成蛋白・Connexin 43の発現変化を、正常ラットと自然発症糖尿病ラット(SDTラット)を用いて免疫組織化学的に検討した。ラットを屠殺後、網膜を摘出してフラットマウントとし、Connexin 43抗体、GFAP抗体で免疫組織化学染色した上で、共焦点レーザー走査顕微鏡によりConnexin 43、グリア細胞を3次元的に観察した。その結果、30週齢以降のSDTラット(糖尿病発症後、約10週以上経過)で正常ラットに比較してConnexin 43の減少が示された。また摘出網膜から蛋白を抽出し、Connexin 43のmRNA発現をreal time RT-PCRで検討した結果、やはり30週齢のSDTラットでその発現が有意に低下していた。
これらの結果やこれまでの研究成果を合わせて考えると、gap結合を介したグリア細胞・微小血管間の連絡が循環の自動調節において重要な役割を果たしていること、糖尿病ではその調節能が破綻し、循環障害が惹起されることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 糖尿病ラット網膜におけるgap結合構成蛋白とクリア細胞の変化2009

    • 著者名/発表者名
      杉山哲也, 小嶌祥太, 福原雅之, 柴田真帆, 奥英弘, 池田恒彦(発表済)
    • 学会等名
      第113回日本眼科学会総会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      20090416-20090418
  • [学会発表] 視神経乳頭循環自動調節能に対するクリア細胞の関与2009

    • 著者名/発表者名
      柴田真帆, 杉山哲也, 小鳥祥太, 奥英弘, 池田恒彦, 他(発表済)
    • 学会等名
      第113回日本眼科学会総会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2009-04-17

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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