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2007 年度 実績報告書

胎児横隔膜ヘルニアにおける肺血管のリモデリング解析と胎児治療のモデルの作成

研究課題

研究課題/領域番号 18591951
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

幸地 克憲  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (40312938)

研究分担者 吉田 英生  千葉大学, 大学院・医学研究所, 教授 (60210712)
キーワード横隔膜ヘルニア / 肺高血圧 / VEGR / Endothelin / 胎児治療
研究概要

【目的】ラットCDHモデルを用いて肺血管形成、トーヌスに関与する遺伝子の発現を解析し、胎児肺動脈壁肥厚の抑制が可能か検討する。
【方法1】妊娠SDラットにnitrofen(NT)を経口投与しCDHを作製。胎生(GA)17、19、21日に胎児肺組織を摘出。血管形成遺伝子:VEGF、angiopietin-1,2、ephrinA1,B2、血管平滑筋増殖因子(PDGFb)及び各receptor、ET1、ET1 receptor-A,Bの発現量を対照群とRT PCRを用いて比較した。
【結果1】CDH群では対照群と比較し、GA21でangiopoietin-1の発現量が優位に低下していたが、VEGF、angiopoietin-2、ephrinAl,B2、PDGFb、各receptorの発現量は各GAで差を認めなかった。ET1はGA21、ET1 receptor A,BはGA19,21においてCDH群で優位に発現量の増加を認めた。この結果からCDHでは胎児肺動脈壁肥厚にET1が大きく関与していることが考えられ、ET1 receptor A antagonist:PD156707(PD)を用いて肺動脈壁厚に及ぼす影響を検討した。
【方法2】妊娠ラットにNT投与後、GA15〜19までPD 100mg/kgを経口投与(PD群)し、対照は生食のみ投与した。この他NTを投与しない群を正常群とした。GA20に肺組織を摘出後、肺動脈壁の肥厚とVEGFの発現量を比較した。
【結果2】肺血管壁の肥厚は、対照群に比べPD群で優位に抑制され、正常群に近い状態であった。VEGFの発現量も対照群、正常群に比べPD群で優位に高値であった。
【まとめ】CDHにおける肺動脈壁肥厚にはET1、ET receptorの発現量増加が大きく関与していると考えられ、antagonist投与により優位に壁肥厚が抑制されたことから、新たな胎児治療の可能性が示唆された。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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