研究概要 |
実験犬としてビーグル犬(メス,9〜10kg)を用いた。 まず対照犬(3頭)の排便時腸管運動を測定した。静脈麻酔下で挿管し開腹。SGT(strain gage force transducer)を次の様に装着:開腹し下部結腸の1)後腸間膜動脈流入部より5cm口側,2)後腸間膜動脈流入部,3)後腸間膜動脈流入部の5cm肛門側,4)腹膜翻転部の4箇所。配線を腹部から背中から引き出し,送信機に連結。 術後1ヵ月後に排便時の腸管運動を受信機からコンピューターによりグラフ化し測定した。1),2),3)で排便時のHigh-amplitude contractionと考えられる収縮が観察され,また肛門部近くの4)では排便時での弛緩波を認めた。これにより正常と考えられる排便時の腸管運動が把握された。 腸間膜上行枝切断犬,直腸壁内上行枝切断犬,経肛門的Soave法犬についての排便運動は,実験犬の術中死,術後配線のトラブル(実験犬による引きちぎりなど)により術後排便時の測定観察はまだできていない状態である。
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