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2007 年度 実績報告書

体表先天異常に関与する遺伝子多型の解析:多因子疾患発生予防の基礎的アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 18591966
研究機関徳島大学

研究代表者

松本 和也  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (80325274)

研究分担者 中西 秀樹  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90164235)
キーワード頭蓋顎顔面外科 / 遺伝子変異 / craniofrontonasal syndrome / ephrin-B1
研究概要

頭蓋顎顔面領域の先天異常症候群のひとつであるCraniofrontonasal症候群はX連鎖優性遺伝形式を示すものの、表現型の重症度においてはその遺伝形式に反する傾向がある。つまり、X染色体を2つ有する女性患者においては、典型的な臨床像(前頭鼻部異形成、足趾の爪甲分離、頭蓋骨縫合早期癒合症)を示す一方、性染色体がXYである男性患者においては通常、軽度の眼間解離が認められるだけである。それにもかかわらず、同症候群家系において、実際の男性キャリアーは、女性患者に比較し稀である。
同症候群のこのような異常な遺伝学的特徴を検討するために、われわれは59家系において、同症候群の原因遺伝子であるephrin-B1(EFNB1)遺伝子を解析した(39家系は新しく解析した家系で、20家系は既に他誌で報告している家系である)。われわれは、新しく27種類のEFNB1遺伝子変異を同定した。また、検討した53家系のうち6家系で体細胞性モザイクが示された。17人の同症候群女性患者において、EFNB1遺伝子付近のDNA多型(SNPやマイクロサテライト多型)を利用し、どちらの親由来のアレル上に遺伝子変異が生じているかを確認したところ、15人の患者では父親由来のアレル上に変異があることを確認することができた。
われわれは、男性のキャリアーが比較的少ないのは、男性患者においては生産性が低下していることや、父親のgermlineに変異が起きやすいことが、大きな要因となっていると考えることができると結論づけた。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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