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2007 年度 実績報告書

熱傷ストレス下における免疫異常と樹状細胞機能:CpGモチーフによる免疫調節

研究課題

研究課題/領域番号 18591990
研究機関愛知医科大学

研究代表者

武山 直志  愛知医科大学, 医学部, 准教授 (00155053)

キーワードCpG DNA / 熱傷 / マクロファージ / 免疫不全 / マウス / HLA-DR
研究概要

マウス背部に蒸気法にて熱傷を作成した。その後経時的に脾臓を摘出し遊離脾細胞を作製した。脾細胞はFACSを用いてマクロファージをgating後、HLA-DR(IAd)発現を検討した。その結果、熱傷4日目からIAd発現低下を示した。同時にIL-12産生能を検討したところIAd発現低下とともにIL-12産生の低下も見られ、immunoparalysisに陥っていることが示唆された。IAd発現率は受傷前100%であったものが14日目には15%、21日目には6%と顕著な低下を認めた。熱傷14日目の脾細胞マクロファージIL-12産生能は、対照の20%以下と著明な減少を認めた。熱傷14日目の脾細胞マクロファージをin vitroで、CpG DNAと72時間培養したところ24時間後よりIL-12産生能の著明な回復を認めた。同様な結果はIAd発現においても観察された。すなわちimmunoparalysisに陥っていたマクロファージが、in vitroにおけるCpG DNA投与によってIL-12産生能およびIAd発現の回復を認めることが明らかになった。同様に作製した熱傷マウスにCpG DNAをin vivoで前投与したところIAd発現低下が改善しており、CpG DNAによる免疫賦活作用によりimmunoparalysisから脱却した可能性が示唆された。本結果は重症疾患においてしばしば認められるimmunoparalysisに起因する重症二次感染に対する新たな治療法になりうる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 救急医療領域における感染症2007

    • 著者名/発表者名
      武山 直志
    • 雑誌名

      救急医学 31

      ページ: 1132-1137

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 免疫系とサイトカイン2007

    • 著者名/発表者名
      田中 孝也
    • 雑誌名

      救急医学 31

      ページ: 768-769

    • 査読あり
  • [学会発表] 高度侵襲下におけるimmunoparalysisの病態と治療戦略2007

    • 著者名/発表者名
      武山直志
    • 学会等名
      第35回日本救急医学会総会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      20071000

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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